7〜9月期兵庫県GDP、3期連続マイナス成長 感染拡大「第5波」が響く
- 2021/12/27
- 11:56
【神戸経済ニュース】兵庫県が27日に発表した2021年7〜9月期の県内総生産(GDP、季節調整済み)は、物価変動の影響を除く実質(2011年基準)が4〜6月期との比較で0.7%減少した。年率換算では2.8%減。3四半期連続のマイナス成長になった。新型コロナウイルスの感染拡大「第5波」を受けて、期間中の兵庫県では8月17日〜9月30日に緊急事態宣言が発令された。このことなどで個人が外出を控えたり、民間企業が設備投資に慎重な動きになったりしたのを反映した。緊急事態宣言や、まん延防止等重点措置で県外需要も減少。県外需要を示す「純移出等」のマイナスが4〜6月期に比べ拡大した。
支出の項目別に見ると、構成比が全体の63.8%を占める民間最終消費支出(主に個人消費)が0.8%減と2期連続で前期比マイナスになった。このほか民間住宅投資が3期連続でマイナスだった。一方で、公共投資などを示す「公的固定資本形成」が2期連続のプラスで、景気の下支えになったといえる。
兵庫県は昨年の4〜9月、7〜9月に大きな変動があったことから季節調整への影響を考慮。今年の4〜6月まで実質成長率の季節調整値、前期四半期との比較を「参考値」として発表していたが、今回から正式な発表数値に復帰した。
生活実感に近いとされる、物価変動を考慮しない名目GDPは5兆1165億円と、20年7〜9月期に比べ0.2%減少した。2四半期ぶりに前年同期を下回った。
内閣府が8日発表した日本全体の7〜9月期の実質国内総生産(GDP)改定値は、実質で前期比0.9%減だった。11月の速報値(0.8%減)から下方修正された。2四半期ぶりのマイナス成長だった。
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