産業・観光の連携で一致、神戸・大阪市長に次回参加呼びかけ 兵庫大阪連携会議

20211226兵庫大阪連携会議
意見交換する斎藤兵庫知事(左)と吉村大阪知事

【神戸経済ニュース】兵庫県の斎藤元彦知事と大阪府の吉村洋文知事は26日、新西宮ヨットハーバー(西宮市)内の多目的ホールで「兵庫・大阪連携会議」の第1回会合に臨み、産業振興と2025年の国際博覧会(大阪・関西万博)観光での連携を進めることを確認した。ともに大阪湾内にある兵庫県内の港湾と大阪府内の港湾の連携に向けては、次回の兵庫・大阪連携会議に久元喜造神戸市長、松井一郎大阪市長に参加を呼びかけることでも一致した。(配信したライブ動画はこちらでご覧ください)

 会議終了後の記者会見(動画はこちら)で斎藤知事は「産業振興、観光振興ともにヒト・モノ・投資を関西に呼び込むには兵庫・大阪両府県の連携が大事で、これから進めることを確認できたのは大きい」と会合の意義を強調した。吉村知事は「経済圏域も一体、通学・通勤圏も一体でも、行政だけがバラバラな印象があったが、これからは兵庫と大阪が連携して関西の経済を強くする」と語った。

 会議では今後、兵庫県と大阪府の連携に相乗効果が期待できる項目を、両知事が互いにプレゼンテーション(動画はこちら)。のちに意見交換(動画はこちら)する流れだった。知事による海外向けの情報発信(「トップセールス」)、戦略的広報、スタートアップ支援(施設の相互利用など)といった分野が産業振興で検討対象になるとの見方で一致。加えて万博会場である夢洲(大阪市此花区)と兵庫県の沿岸地域の結ぶ海上交通の設定など、大阪・兵庫エリアを一体ととらえた周遊観光を充実させたい考えも共有していた。

 海上交通などを議論する中で、吉村氏が港湾経営についても言及。大阪府が管理する港湾については、大阪市が管理する港湾と経営を統合した「大阪港湾局」を2020年10月設置していた。吉村氏は、韓国・釜山や中国・上海港などとの競争が激化するなかで「港湾機能も大阪、兵庫、神戸も港を経営統合して関西港を作るぐらいのことをしてもよいのでは」と述べた。斎藤氏は「大事な視点だ」と前向きに応じた。

20211226ヨットハーバー
新西宮ヨットハーバーを吉村知事(右)に紹介する斎藤知事

 神戸市が管理する神戸港が大阪港などとどう連携するかを協議するうえで、22年夏にも開催する次回の兵庫・大阪連携会議には「可能であれば松井(大阪)市長や久元(神戸)市長にも来てもらうというのはどうか」と吉村氏が発言。斎藤氏は「バラバラにやるよりも、どういった住み分けや整理があるのか議論できる世界でもあり、面白い」と受けた。14年10月に設立した大阪港と神戸港のコンテナ・フェリー埠頭運営会社である阪神国際港湾(神戸市中央区)への言及はなかった。

 今後は年に2回程度、両知事が兵庫・大阪連携会議を開くことも確認。今回に続き、2022年度の会議も兵庫県が「幹事」を担当し、会議の開催地も兵庫県内になる見通し。加えて兵庫県の片山安孝副知事と大阪府の山口信彦副知事を筆頭とする「幹事会」を設定。部局レベルでの兵庫・大阪の連携について指揮することも確認した。

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