シスメックス、ドライアイス使わず超低温輸送 環境とコスト両立・ヤマト運輸と

20211223低温物流
【神戸経済ニュース】医療用検査機器・検査試薬のシスメックス(6869)とヤマトホールディングス(9604)傘下のヤマト運輸は23日、ドライアイスを使わずに超低温での遺伝子検査用試薬の混載輸送を始めたと発表した。梱包材の工夫に加え、ドライアイスに代わって超低温の冷凍庫で凍結した保冷剤を使う。シスメックスがチャーター便を使っていたときに比べ、環境への配慮とコストの抑制を両立させた。(概念図=シスメックス提供)

 シスメックスは神戸市内の製造拠点から、遺伝子検査用試薬を川崎市にある検査機関にマイナス70度という超低温帯で輸送する必要がある。以前は超低温を維持して輸送するため、チャーターなど専用便で輸送していたため、輸送コストや流通の柔軟性、利便性などが課題になっていた。これを解消するためにヤマトロジスティクス(現ヤマト運輸)と実証実験を重ね、専用輸送箱を使った混載輸送の実運用を2月から始めていた。

 さらに輸送時に、ドライアイスの代わりに超低温の冷凍庫で凍結した保冷剤を使った輸送を実証実験したとところ、ドライアイスに比べて高い保冷性能を確認。マイナス65度以下を約48時間維持できたという。ドライアイスを使わないことで二酸化炭素(CO2)を排出しないうえ、試薬などの酸性化を防ぐガスバリア袋、真空パック梱包も不要になり、包装の簡易化でも環境に貢献できる。開くときの作業員に酸欠の心配もなくなる。

 医薬品の流通適正基準(GDP)の日本版にも対応できたことも確認した。両社は今後、ドライアイスを使わない医薬品などの長距離、長時間の輸送ができるノウハウを活用し、国内でも輸送品目や輸送先の地域を順次拡大したい考えだ。コールドチェーン(低温物流)の普及による安定した品質の製品供給を目的に、海外向けの輸送も展開したい考えだ。

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