久元市長、スタートアップ成果出ず「ポイント突いてる?」 兵庫・神戸調整会議で

20211211県市調整会議

【神戸経済ニュース】神戸市の久元喜造市長(写真左)は10日に神戸市役所(神戸市中央区)で開催した兵庫県・神戸市会議で、21年度から県市強調の事業が本格化したスタートアップ支援について「どんどん東京一極集中が進み、大阪、京都にも大きく水を開けられている」との認識を示した。「人が集まるところにスタートアップが集まるという面もある」としながらも、「やっぱり、われわれがやっている施策というのが、本当にポイントを突いているのかどうか」と疑問を投げかけた。

 中小企業庁が調査した兵庫県の「開業率」こそ低下が一服したが、経済産業省が調査した大学発スタートアップの社数は東京都が断トツ。2020年現在で931社の大学発スタートアップが都内に本拠地を構えているのに対し、大阪府は218社、京都府は196社だ。一方で兵庫県は58社にとどまる。久元市長は「神戸市も兵庫県も力を入れている」にもかかわらず、成果が数字に出ていない。「こういうのを見たら、しっかり緊張感を持ってやらなければいけない」と強調していた。

 久元氏に発言を促された神戸市の西尾秀樹・経済産業局長(医療・新産業本部長)は、「今年度から県市協調事業が始まったこともあり、いまの取り組みをいかに広げるかというのを、もうしばらく、やらせていただければ」と話した。そのうえで「スタートアップに対して資金を供給する能力は必要と考えており、この点を力を入れてやっていきたい」と話し、金融面でどう補うかが課題だと改めて指摘していた。

 この日の兵庫県・神戸市調整会議では(1)新型コロナウイルス感染症対策(2)魅力あふれる街・地域づくり(3)スタートアップの創出(4)基幹道路の整備促進(5)持続可能な地域環境の構築に向けた取り組み(6)神戸2022世界パラ陸上競技選手権大会(7)水上オートバイによる危険行為等への対策--の7項目で、引き続き兵庫県・神戸市の連携して取り組むことを確認した。県市調整会議は原則として年に1回、神戸市長と兵庫県知事が出席して開催。斎藤元彦知事(写真右)は就任して初めて同会議に出席した。(「冒頭あいさつ」動画にリンク

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