兵庫県、総額723億円の12月補正予算案 「ひょうご旅」延長・相互乗り入れも
- 2021/12/09
- 15:01
【神戸経済ニュース】兵庫県は9日、新型コロナウイルスへの対策など総額723億円の12月補正予算を編成すると発表した。ワクチン接種の有無や検査結果が陰性であることを示すことで、入店制限を緩和するなど日常生活の維持をめざす「ワクチン・検査パッケージ」の実施に伴う無料のPCR検査や、宿泊施設の県民割り引き「ひょうごを旅しようキャンペーン」を延長する費用などを計上する。国が支給を決めた「事業復活支援金」に先行して中小企業、個人事業主向けに給付する一時支援金も盛り込んだ。
ワクチン・検査パッケージを巡っては232億円を計上。健康上の理由でワクチンが接種できない人向けに、無料でPCR検査を実施して陰性証明を出せるようにする。このうち感染拡大傾向の際に、検査を希望すれば無症状の人でも無料でPCR検査を受けられるようにする、任意のPCR検査の無償化に171億円を計上した。感染拡大時に備えて、さらに1400床の病床を確保することから、空床補償予算増額のために210億円も計上する。
県民割り引きの「ひょうごを旅しようキャンペーン」では12月31日までだった期限を1月以降も延長。政府が「Go To トラベル」を再開するまで、切れ目なく観光需要の喚起を続ける。加えて政府が方針を示した各県で実施している県民割り引きの「隣県との相互乗り入れ」についても検討。府県境で隣接する2府4県(大阪、京都、鳥取、岡山、徳島、香川)に加え、滋賀県、奈良県、和歌山県と協議に入った。ただ、すでに予約が入っている宿泊施設も多いことなどから、追加で計上する予算は9億円にとどまる。
新型コロナの影響を受けた中小企業や個人事業主の支援として、全業種に対して一時支援金を支給する。新型コロナ対策適正認証店には1店舗あたり10万円を給付。これ以外の業種では、2021年4〜10月のいずれか1カ月の売上高が20年または21年の同月に比べて50%以上減少していた場合、中小企業は20万円、個人事業主は10万円を給付する。予算額は72億円を計上。兵庫県の融資制度の緩和もあわせて実施する。
財源は708億円が国庫支出。特定財源が11億円で、兵庫県の一般財源に4億円を充てる。現在開会中の議会最終日である13日の本会議に提案し、同日中に議決して可決、成立する見通し。
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