アシックス、ネット通販の売上高20%台半ばに サービス拡充で・23年12月期

20211117アシックスのEC比率

【神戸経済ニュース】アシックス(7936)の広田康人社長は17日に開催したアナリスト向け事業説明会「インベストメントデイ」で、2023年12月期にはネット通販の売上高が全体の20%台半ばを占める見通しを示した。18年12月期には売上高の4%だったネット通販は21年1〜9月期に15%まで高まった。同時にネット通販利用者などの無料会員プログラム「ワンアシックス」会員が500万人超に増えている。こうした顧客に加えて他のアプリ利用者らに向けて、適切なタイミングで商品情報を提供し、ネット経由での販売増につなげる。

 アシックスは17日、オーストラリアでマラソン大会などのレースに出場登録する際に使用する「レジスターナウ」の運営会社を買収すると発表した。買収価格は500万オーストラリアドル(約4億2000万円)を予定する。オーストラリア以外でも、アシックスはすでに各地でレース登録サイトの運営会社を買収。さらにランニングの経過を記録するアプリ「ランキーパー」や、「ワンアシックス」利用者などと連携することで、よりアシックスのシューズや用具を便利に使いやすい環境を構築する。

 現在はランニング分野を中心にネットを通じたサービスを展開しているが、中長期的には他の競技にも展開したい考えだ。ランニングと親和性のあるトライアスロン向けに加え、テニスコーチ向けのテニスアカデミー、子供の足の成長を記録できるアプリなどの展開がスケジュールにあるという。今後はサービス利用者からの登録も増えるとみられ、「ワンアシックス会員を早期に1000万人に増やしたい」(デジタル戦略を担当する富永満之常務執行役員)考えだ。

 一方で広田社長は「売上高に占める卸売りの比率は低下しても、卸売りの金額が下がることは想定していない」という。同社全体の売上高が伸びる中で、より大きく伸びるのがネット通販という位置付けだ。ただ「ホールセールさん(卸売業者)のデジタル化も非常な勢いで進んでおり、イーコマース(ネット通販)にも進出している」と指摘。店舗とネット通販の両方のメリットを取り込む「オムニチャネル」などで、「うまい形で連携しながら、ともに成長していきたい」と話していた。

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