神戸電鉄、豊かな自然とアウトドアで沿線活性化 神戸市・好日山荘と連携協定
- 2021/10/08
- 01:20
【神戸経済ニュース】神戸電鉄(9046)と神戸市、アウトドア用品販売の老舗である好日山荘(神戸市中央区)の3者は7日、野外活動の普及や啓発を通じて、神戸電鉄沿線の活性化や魅力発信に取り組むことで連携協定を結んだ。豊かな自然を活用することで、神戸市北区や西区の里山地域への関係人口の創出や、同地域への移住を促して定住人口の増加などをめざす。同日午後に神戸市役所で、神戸電鉄の寺田信彦社長(写真右)、神戸市の久元喜造市長(同中)、好日山荘の池田真吾社長(同右)が記者会見して発表した。
神戸電鉄は六甲山系と丹生山系の間を縫(ぬ)うように走り、ほぼ全駅からハイキングのコース設定がある。ただ登山やハイキングなどの野外活動の場所として、十分に知名度があるとはいえないのが現状だ。自然との近さを地域資源として見直し、ハイキングコースにある道標や標識のリニューアルに加え、登山道を修繕や清掃する活動を、企業や市民の参加を得て展開する。財源には主に好日山荘が、登山用品メーカーなどアウトドア関連の会社に広告掲出を呼びかけ、神戸電鉄は駅や電車など鉄道施設を広告の場として提供する。
名付けて「KOBE Rail & Trail(神戸レール&トレイル)」プロジェクトだ。まずは現在、一時的に閉鎖している谷上駅ホーム上のログハウス「谷上ロッジ」を活用し、野外活動や登山などの情報提供を充実させる。神戸電鉄の全駅に、登山マップと救急箱を順次設置。さらに神戸電鉄の駅を起点に、環境教育を目的としたハイキングや、社会福祉士が同行する聴覚障害者向け手話登山、車いすによるアウトドア活動などを計画している。SDGs(持続的な開発目標)の観点から支援や協賛を希望する企業も少なくないとみている。
好日山荘の池田社長によると、すでに20社前後がレール&トレイルに関心を示しているという。池田氏は「神戸の自然が持つ価値をさらにさらに高めることで、今回の事業に貢献できるよう取り組みたい」と語った。久元市長は「アウトドアの価値を考えれば、可能性を持っているのが神戸電鉄沿線だ」と強調。神戸電鉄の寺田社長は、「都心部からわずかな時間で駅を降りると、そこがハイキングコースの玄関口で、少し歩けばやさしい日の光、木々が出迎えてくれるのが神鉄沿線」「より多くの方に豊かな自然に触れていただき、すがすがしさや、癒(い)やしを少しでも感じていただければ」と話していた。
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