動物キャスター、食べられる食器… SDGsも明示・国際フロンティア産業メッセ

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 西日本最大級の産業総合展示会「国際フロンティア産業メッセ2021」(主催・国際フロンティア産業メッセ実行委員会)が2日、開幕した。新型コロナウイルスの感染に対する懸念が続く中、密集する可能性が残る開会式は中止。感染対策を強化して、関心が高まる「環境・エネルギー」をのメーンテーマに新技術や新商品などが並んだ。出展者数は前年比61者増の378社・団体。兵庫県を中心とした近畿の中小企業などに技術・商品を紹介する機会とあって、兵庫県外からの展示も相次いだ。会期は3日まで。(1枚目の写真はメーンの展示会場入り口)

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 今年のメーンテーマが「環境・エネルギー」になった理由の1つに、いよいよ水素サプライチェーンの構築に向けて、オーストラリアから日本に水素を輸入する世界初の実証実験が始まることがある。中央の入り口にはオーストラリア側の水素を生産・輸出する基地と、日本側の水素受け入れ基地の模型を展示した(2枚目の写真)。世界初の水素受け入れ基地が完成したのは神戸空港島(神戸市中央区)だ。この模型のとなりに、日豪の基地を建設した川崎重工業(7012)の展示場所を配置。輸入した水素で発電するガスタービンの断面模型などを展示していた。

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 神戸製鋼所(5406)は2050年に二酸化炭素(CO2)排出量の実質ゼロが目標だ(3枚目の写真)。そうした中で、これまで大量にCO2を発生させると批判の対象にもなった、高炉での製鉄の方法を変えるなど継続的な取り組みを紹介した。米子会社のミドレックスが生産した還元鉄を押し固めて作る「HBI」を使うことで、CO2排出量を2013年に比べ約2割削減できることなどをパネルで説明している。このほか自動車を通じた燃費向上をに寄与する、軽くて強い素材を提供に力を入れていることなどをパネルで展示。さらに水素発生装置の模型なども展示していた。

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 神戸市と大阪・神戸ドイツ総領事館などの共同企画で初めて実施する「神戸市・ドイツパビリオン」には、まだ関西に拠点を置いていないドイツに本拠地を置く5社が出展。このうちの1社が珍しいキャスター専業メーカーの「テンテキャスター」だ。本社はケルン。音楽の国でもあるドイツで、ピアノに取り付けるキャスターが祖業だ。重いものをいかに円滑に移動させるかを突き詰め、病院のベッドに取り付けるキャスターなどに高いシェアを持つ。重心が車輪の接地面の真上にないという、安定性の面での弱点を克服するために専用のベアリングを独自開発した。動物や飛行機などカラフルでかわいいデザインのキャスター(4枚目の写真)は用途の幅広さを強調していた。

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 愛知県の製造業が出展する「あいちの環境ビジネスマッチング」には「丸繁製菓」(愛知県碧南市)が食べられる食器を展示する。もなかの皮の専業メーカーだったが、「(ご当地B級グルメのコンテストである)B1グランプリの会場で大量に捨てられている発泡スチロールのトレーを見て、当社がお手伝いできるのではないかと考えた」と話すのは榊原勝彦専務(5枚目の写真)だ。最初に製品化したのは2011年で、今年でちょうど10年。冷たい飲み物が入れられるカップ型の食べられる食器「もぐカップ」をアサヒビールと共同開発した。「脱プラスチックの流れもあり、この1〜2年で企業からの問い合わせが急速に増えた」(榊原専務)という。
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 今回は全出展者がどういったSDGs(持続可能な開発目標)に取り組んでいるか、出展者名とともに表示するようにした(6枚目の写真)。国際フロンティア産業メッセとしては初めての取り組みだ。たくさんのシンボルマークを掲示する出展者がカラフルな表示によって目立っていた。一方で、シンボルマークをまったく掲示しない出展者も少なくなかった。掲示した出展者でも「これから取り組みたい」として掲示するケースもあったようで、どの程度の取り組みで掲示すべきかは何らかの目安が必要かもしれない。ただ一般の個人にもSDGsが浸透しつつある中で、こうした掲示が出展者に興味を持つきっかけになった可能性は高そうだ。

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