川重、米NY市交通局向けの地下鉄車両を納入開始 コロナで1年遅れも

20210728川重NY地下鉄R211

 川崎重工業は米ニューヨーク市交通局向けの新型地下鉄電車「R211」型(写真=川重提供)の初編成を納入したと発表した。2018年2月に受注した535両のうちの最初の5両1編成を、米ネブラスカ州の同社工場で製造して7月1日に引き渡した。新型コロナウイルスの感染拡大で物流が混乱した影響などから、当初の予定よりも約1年遅れでの納入になった。今後は約1年の試運転を実施したうえで、営業運転を始める見通しだ。営業運転ではジャズの名曲「A列車で行こう」で知られる地下鉄A系統にも投入されるとみられる。

 R211型はニューヨーク地下鉄の継続的な利用者の増加への対応などを目的に、既存車両「R46」型の置き換えとして投入する。LED照明やデジタル表示器の搭載に加え、混雑時のスムーズな乗り降りを意識した従来に比べて広いドアが特徴だ。ニューヨーク市交通局は、最大1077両を追加発注できる権利があり、これが全て行使されると同交通局の車両の約3割をR211で占める計算だ。

 当初は2020年から3〜5年かけて順次導入する計画だったが、新型コロナを受けた物流のひっ迫などが影響。組み立てに必要な材料や部品が、当初の計画通りにネブラスカ州の工場に届かなかった。ただ契約は維持できたことから、当初計画の約1年遅れで車両の納入が始まった。受注時点では、納入が決まっている535両の受注額を約14億ドル(約1581億円)、追加発注が最大の1077両になれば、総額約37億ドル(約4033億円)になると示していた。

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