関西電力の株主総会、神戸市は会社提案含む6議案に賛成 脱炭素など質問

20210625神戸関電ビル

 電力大手の関西電力(9503)が25日に開催した定時株主総会で、発行済み株式数の3.06%を保有する大株主の神戸市は、全26議案のうち6議案に賛成した。会社提案は2議案とも賛成。株主提案の24議案では4議案に賛成し、8議案に反対、12議案は棄権した。関西電の株主総会には例年、副市長が出席しているが、昨年に続き今年も市議会本会議と重なったため企画調整局のエネルギー政策担当部長が神戸市の代表として出席した。(写真は神戸関電ビルディング)

 会社提案の「1株あたり25円の配当」「取締役14人(うち社外8人)の選任」の2議案に賛成。神戸市によると、原子力発電所が立地する自治体の助役から役員らが多額の金品を受け取っていた問題について、神戸市が他の自治体と共同で求めた改善策が実行されているうえ、随時進ちょく報告を受けていることなどから、「会社経営の自主性を尊重して会社提案には賛成した」(神戸市の企画調整局)としている。

 大阪市と京都市が共同で提案した「経営および事業に関する情報を原則開示する」との議案など株主提案の一部にも賛成。神戸市が過去の株主総会で、両市と共同で提案した内容と合致する議案には賛成した。

 反対した議案は、大阪市が提案した取締役を10人以内に削減する提案など。会社提案で14人の取締役選任に賛成したため、これに矛盾する議案である取締役の削減案には反対するなど、神戸市の主張と相容れない議案には反対したとしている。「天下りの禁止」「脱炭素化」などを会社定款に盛り込む議案は棄権。「主張には賛同できるが、定款に盛り込む事項としてなじまないのではないか」との見方から棄権したという。

 質疑応答では、さらなる業務改善、脱炭素化について関西電力の考え方を聞いた。神戸市によると、関西電力の森本孝社長から「外部の客観的な視点を踏まえ実行状況を検証し、必要に応じて改善策を加えるなど全力で取り組んでいる」「再生可能エネルギーの最大限導入・主力電源化とともに(二酸化炭素を排出しない)原子力の最大限活用、火力のゼロカーボン化により、最適な電源の組み合わせをめざす」との回答があったとしている。

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