アシックス、川内優輝が8年ぶり自己ベスト達成のシューズ 「メタスピード」発売

20210331川内優輝選手

 アシックスは30日、マラソンの際に歩幅を広げてスピードを出すストライド走法か、足の回転を上げてスピードを出すピッチ走法かによってシューズを選ぶ「METASPEED(メタスピード)」シリーズを発売する。ストライド型ランナー向けの「METASPEED Sky(メタスピードスカイ)」、ピッチ型向けの「METASPEED Edge(メタスピードエッジ)」をそれぞれ31日からアシックスオンラインストアで先行発売。4月9日からアシックスの直営店や全国のスポーツ用品店などで順次発売する。自分の走法に合ったシューズを選ぶと、平均的に少ない歩数で走り切ることができる。

 アシックスが使用している軽量フォーム材で最も高い反発性がある「FF BLAST TURBO(FFブラストターボ)」を、靴底と足の間の中間クッション材であるミッドソールに採用。跳ね返るように足が動くようにした。加えて軽量のカーボンプレートをミッドソール内部に搭載して、足を安定させる。そのうえでストライド型の「Sky」はミッドソールを厚めにして、かかとから前部まで5ミリメートルの傾斜をつけた。ピッチ型の「Edge」ではミッドソール材の厚さを抑えて、かかとから前部にかけて8ミリメートルの傾斜をつけた。

 同社のシミュレーションによると、ストライド型のランナーがSkyを着用してマラソンを走った場合、従来のシューズに比べて350歩少ない歩数でゴールできる。同様にピッチ型のランナーがEdgeを着用すると750歩少ない歩数でゴールできるという。サイズは男性用が24.5〜29.0、30.0センチメートル、女性用が22.5〜26.5センチメートル。カラーはサンライズレッドとホワイトの1種類だ。価格は税込み2万7500円。

 2月28日の「びわ湖毎日マラソン」で2時間7分27秒と、8年ぶりの自己ベストを更新した川内優輝選手(写真=アシックス提供)が履いていたのがメタスピードスカイだった。30日にアシックスが開催した新製品の発表会に出席した川内選手は、「プロに転向しても自己ベストが更新できず、何かを変えなければと考えていたところに出会ったシューズ」と話した。同シューズを使って練習したことで「レースの事前取材にも絶好調と答えられた」「2時間6分台や5分台も見えてきた」と自信を見せていた。

 一方でメタスピードでランナーとしてさらなる好タイムを目指すのか、と聞かれたアシックスの広田康人社長は「私には私に合ったアシックスの別のシューズがあると思う」と話した。広田社長は60歳を過ぎてサブ4(フルマラソンでの4時間切り)を達成したが、「メタスピードシリーズは私のレベルでは威力を発揮せず、トップアスリート向けのシューズ」と述べ、ランナーはそれぞれ自分に合ったシューズを選ぶことが重要だと強調していた。川内選手以外にも、国内外の著名なマラソン選手に試し履きを呼びかけているという。

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