山口モロゾフ社長、大型新ブランド「挑戦の1年に」 かまくらカスターも期待

20210316山口モロゾフ社長

 モロゾフの山口信二社長(写真)は16日の大阪市内で開いた決算発表の記者会見で、昨年8月に投入した洋菓子の大型新ブランドである「ガレット・オ・ブール」について「挑戦の1年になる」と話した。ブランド名はフランス語で、バターの焼き菓子という意味。エシレバターと並んでフランス産バターとして著名な、イズニーバターを採用したのが特徴だ。バターのおいしさを引き出すことをねらって、風味も食感も組み立てた。銀座三越(東京都中央区)に同ブランドの店舗を初めて出店して以来、順調に推移している。

 ほかの百貨店に催事で出店する場合でも売り切れが相次ぐなど、手応えを得ているという。銀座三越に続いて、今月25日には大阪高島屋(大阪市中央区)、4月1日には博多阪急(福岡市博多区)への出店も決まった。本社に隣接する六甲アイランド工場(神戸市東灘区)には生産ライン確保した。銀座三越での実績を勘案すると「年間で1店舗あたり1〜2億円の売上高が見込める」と山口社長は明かす。5店舗に出店して売上高が7億円を上回れば「非常に効率のよいブランドになる」が、それが実現するかは今期が最初の踏ん張りどころだ。

 さらに同社が取り組むのは「かまくらカスター」で知られる鎌倉ニュージャーマン(神奈川県鎌倉市)の立て直しだ。事業取得のタイミングは昨年4月1日と不運だったが、11月には鎌倉駅前の本店をリニューアルオープン。かまくらカスター以外の品ぞろえも豊富にして、客単価の引き上げにも着手するなどリブランディング(ブランド再構築)を進める。特に神奈川県内では知名度の高いブランドだけに、新たなイメージが浸透すれば収益の改善は早そうだ。コロナ前から続く「百貨店の閉店などで縮小しがちな市場を、なんとか活性化していきたい」と山口氏は力をこめていた。

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