「兵庫県人口を600万人に増やす」 井戸知事、エストニア首相と会談で

20200214会談

 来日中のエストニアのユリ・ラタス首相(写真右から2人目)と13日夕方に神戸市内のホテルで会談した兵庫県の井戸敏三知事(写真左)は、冒頭のあいさつで「いま546万人の兵庫県人口を600万人に増やしたい」と意気込んだ。差分のほとんどは「eー県民(県外県民)で埋めたい」と語った。兵庫県が2019年から始めた県外県民制度は、国民でなくてもネットを通じて政府にアクセスできるエストニアの「イーレジデンシー(e-Residency)にならって始めた」と説明。「エストニアには感謝を申し上げたい」と語った。兵庫県の県外県民には現在、約3万人が登録している。      

 井戸氏は続けて、兵庫県が神戸市とともに起業支援に力を入れていることを紹介。IT(情報技術)は有力な起業のきっかけになると強調し、「きのう久元(神戸)市長から聞いていると思いますが」と断ったうえで、国連プロジェクトサービス機関(UNOPS、ユノップス)が展開する起業家支援拠点「グローバル・イノベーション・センター(GIC)」を神戸に誘致にできたことにも言及した。行政サービスの電子化が進んだ「エストニアのようになりたいという思いが成果につながった。その意味でも感謝を申し上げたい」と話していた。

 井戸氏の話を受けて、ラタス氏も「兵庫県のイーレジデンシーが1年で3万人を超えたのは喜ばしい」と話した。エストニアのイーレジデンシーは「エストニアのデジタル経済を拡大する目的で始まった」という。2014年に始まり、現在は約6万5000のIDを発行。このうち安倍晋三首相を含む約3000が日本人だという。「イノベーションをどんどん進めていける、投資も多く呼び込めるという期待もある」と強調していた。エストニアのイーレジデンシーには企業も登録できる。

 一方で井戸氏は、ラタス氏がエストニアのバスケットボール協会で会長を務めた経験があることから「ぜひ来年はバスケットボールのチームを引き連れて再び神戸を訪れ、(生涯スポーツの国際大会である)ワールドマスターズゲームズ2021関西に参加してください」と勧誘にも余念がなかった。ラタス氏も「現在の会長に伝えておきます」と応じていた。

 ラタス氏と同行した政府代表団らは14日、関西国際空港から離日し、エストニアに帰国する予定だ。

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