久元神戸市長、人口減対策「都心部にタワーマンション林立でいいのか」
- 2019/06/13
- 23:52

神戸市の久元喜造市長(写真=神戸市が配信した動画より)は13日の定例記者会見で、人口減少対策として「高層タワーマンションを中央部に林立させることが本当にいいのかどうか、ということについては疑問」との認識を改めて示した。神戸市は19日に始まる市議会に、三宮駅のごく近く(下の図のオレンジ色)で住宅建設を原則として禁止し、新神戸駅から神戸駅にかけての都心機能活性化地区(同青色)では住宅建設でも容積率を緩和しないよう、「神戸市民の住環境等をまもりそだてる条例(住環境条例)」の改正を提案する予定だ。
久元氏は理由として、まず「タワーマンションそのものに内在する問題」があると指摘。一般にタワーマンションでは、地域コミュニティが形成されにくいほか、空き家が分かりにくいなどの問題が指摘されている。さらに「都心のきわめて狭いエリアに、極めて多数の人が集住するという街のあり方が、持続可能な都市と言えるのか」と主張した。もっとも今回条例改正で指定する範囲以外では、建物の高さ制限以外にタワーマンション建設を抑制するルールは特にない。
タワーマンションの建設を抑制することで、税収面での懸念はないのかとの質問に、久元氏は「(三宮駅周辺の)都心地区に商業施設、さまざまなオフィス、飲食店、店舗が集積することで、神戸の街の玄関としての魅力が増すことによって、来街者が増える」という。「神戸に来てショッピング、グルメ、アートを楽しむ人が増えればそれによる税収が期待でき、少なくともタワーマンションに抑制的な態度を取ることが、財政面でマイナスの効果を生むことはない」と語った。
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