「自己免疫疾患の細胞治療」が1位を獲得 独ベーリンガーの事業コンテスト

2023/09/29  19:05  第4段落(2位とオーディエンス賞に関する記述)を追加しました。

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【神戸経済ニュース】独医薬品大手ベーリンガーインゲルハイムの日本法人である日本ベーリンガーインゲルハイムが28日に、神戸市中央区のクリエイティブラボ神戸で開催した医療・医薬品分野の事業コンテスト「ベーリンガーインゲルハイム・イノベーションプライズ」では、「制御性T細胞」を活用した自己免疫疾患の細胞治療に向けて研究開発する「レグセル」(大阪府吹田市)が1位を獲得した。従来は対症療法だけだった関節リウマチや乾癬(かんせん)などに、根本的な治療をめざす新規性を高く評価した。(写真は表彰式の様子)

 レグセルは現在の技術顧問である坂口志文・大阪大栄誉教授が創業。同氏が発見した制御性T細胞を使った新たな治療法の実用化をめざす。特に自己免疫疾患で根本的な治療が可能になれば、症状が現れる限り継続していた治療期間が短くなることによる患者の身体的負担の軽減に加え、治療費の抑制など社会的な負担も軽くなる。レグセルの石川大介・取締役最高執行責任者は「国内外の規制当局と連絡を密にして、数年内に臨床試験(治験)に入りたい」という。賞金の400万円は「新たな人材の採用に関する費用に充てたい」と述べ、人材の補強で研究開発を加速する意欲を表した。

 審査員を務めたメディカル・クリエーション・アドバイザー(MCA)代表社員の小泉信一氏は、「もしかしたらノーベル賞級とされている『制御性T細胞の発見』を、実際に医薬として応用するコンセプトがとても魅力的」と指摘。審査員の間では「自己免疫疾患は治療の効果が目に見えてわかりやすいので、医薬品開発のプロジェクトとして優れているとの議論もあった」と、1位の選定理由を説明した。

 2位は韓国プラザー・セラピューティクス社の「標的タンパク分解の新しい技術プラットフォームSPiDEM」で、賞金100万円を獲得。コンテストの観覧者による投票で決めた「オーディエンス賞」は生体模倣システム理研白眉研究チームの「オルガノイドと生体チップとの統合による次世代生体模倣システムの開発」で、25万円の賞金を獲得した。

 今回の事業コンテストでは選考のうえで7社がプレゼンテーションに登壇。このうち3社が韓国のスタートアップだった。コンテストを主催した日本ベーリンガーインゲルハイムの和田耕一執行役員・神戸医薬研究所長は「初めて韓国のスタートアップが参加したことで、広くアジアで注目されるイベントになるための1歩を踏み出せた」と話していた。この事業コンテストを同社が日本で開催するのは5回目。同社が神戸市、神戸医療産業都市推進機構と昨年結んだ連携協定に基づき、神戸では昨年に続く2回目の開催になった。

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