神戸酒心館の安福社長「万博に向け持続可能商品は需要増」「環和」純米大吟醸に

20230612安福社長と環和

【神戸経済ニュース】ノーベル賞の公式行事で使われた日本酒「福寿純米吟(ぎん)醸」を製造する神戸酒心館(神戸市東灘区)の安福武之助社長(写真右)は、2025年の国際博覧会(大阪・関西万博)に向けて「サステナブル・プロダクト(持続可能な商品)の需要は拡大すると予想している」という。安福社長は8日に開催した、米作りから持続可能性を意識して造った日本酒「環和(かんな)」(写真左)の2023年醸造分の発表会で話していた。一方で同銘柄の高付加価値化も進め、現在は純米吟醸だが、来年からは純米大吟醸にする方針も示した。

 日本酒「環和」は神戸市北区の大沢地区で育てた酒米「山田錦」を使用した。収穫の適期などを探る目的でドローンで稲の育成を計測。農家のさらなる人手不足に備える。肥料には、神戸市の下水汚泥から取り出したリンを含む肥料「こうべハーベスト」を活用した。750ミリリットルのびんで初年度の21年に2000本、2年目の22年は3000本、3年目の今年は4000本を製造した。精米歩合は60%と、玄米から見て4割を削り取った米を材料にして酒造りする純米吟醸酒だ。

 海外で開かれるワインのコンクールになどで安福氏が感じるのは、酒類の製造にも持続可能性への意識が年を追うごとに高まっているということだ。国内でも、ここ2年ほどの間に展示会や百貨店などでも「サステナブル(持続可能)をテーマにしたイベントが開催されるようになった」という。ただ現時点で、新たなコストがかかる持続可能性を付加価値とみた販売価格の上昇は見当たらないという。安福氏は「環境に配慮するメリット、環境配慮型商品の価値を伝えるのは難しい」という。

 このため付加価値の高い商品こそ、環境への配慮も大きいという「高付加価値化」をめざす。24年に製造する「環和」は精米歩合を50%まで上昇し、純米大吟醸として販売したい考えだ。精米歩合を上げると、酒米の収穫高が同じでも材料に使用できる米は減少することもあり、いまのところ2000本を製造する計画という。国内外で開催する「コンクールにも、この『環和』を出品して金賞をねらうのを1つの目標にして、海外への輸出も進めたい」と話していた。

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