シスメックス、「がんゲノム医療」でコンパニオン診断 一部変更承認を取得

【神戸経済ニュース】医療用検査機器大手のシスメックス(6869)は15日、2018年に国内で初めて製造販売承認を得た「がんゲノム医療」の検査システム「OncoGuide NCC オンコパネルシステム」を、がん治療が有効に効くか事前に調べる「コンパニオン診断」も使えるよう用途を拡大する製造販売承認の一部変更承認を取得したと発表した。大塚ホールディングス(4578)傘下の大鵬薬品工業が開発している進行胆道がんの治療薬「フチバチニブ」のコンパニオン診断に使う。

 フチバチニブは「FGFR」と呼ばれるタンパク質の遺伝子異常による進行固形がんの経口治療薬として、大鵬薬品が開発。22年7月28日に薬事承認を申請した。FGFRの遺伝子異常による影響を弱めることで、がん細胞の増殖などを止めるのがフチバチニブだ。このため遺伝子(ゲノム)の分析で、フチバチニブの効果が事前に測定でき、効果があると判断した患者にはフチバチニブの投与が保険適用されるようになる見通し。

 OncoGuide NCC オンコパネルシステムをコンパニオン診断に使う初めての例になるという。フチバチニブが使えるようになれば、局所進行または転移性といった胆道がんの患者にとって、新たな治療の選択肢を提供できる見通しとしている。胆道がんは国内は年間約2万6000人が発症。5年生存率が30%以下という、すい臓がんに次いで強い予後不良のがんとあって、新たな治療の機会を提供することになる。

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