モロゾフ、26年1月期の売上高332億円目標 焼き菓子強化で今期比3%増収へ

20230130モロゾフ中期

【神戸経済ニュース】洋菓子大手のモロゾフ(2217)は30日、2026年1月期の連結売上高332億円、営業利益率6.0%を目標とした中期経営計画を発表した。需要が伸びているクッキーやフィナンシェなどの焼き菓子を強化することで、売上高を23年1月期予想値から約3%伸ばす。ただ営業利益率は今期の7.1%から低下すると見込む。足元の急速な原材料高を受けて営業利益率はいったん大幅に悪化し、改善する経過をたどるとの想定だ。生産体制の強化・効率化などと、値上げによる採算改善を並行して進める。

 今後の中期経営計画では3年ごとにステップ1からステップ3まで9年間を想定。この間に中元・歳暮市場の縮小や地方・郊外などでの百貨店の閉店、不採算店の撤退など約30億円の減収要因があるとみる。これを乗り越えて売上高が増え、利益も上がる成長戦略として、焼き菓子の需要増に着目。まずはステップ1と位置付ける26年1月期までの3年間に、新ブランドの立ち上げなども含めて、焼き菓子の販売を26年1月までに現在に比べて15億円伸ばす。

 背景には「ギフトの中心がバレンタインや中元・歳暮などの年中行事から、焼き菓子が好まれるパーソナルギフト(個人行事のギフト)に移行している」(山岡祥記副社長)ことがある。このため焼き菓子の生産体制も強化。ステップ1〜3の9年間には70億円超の設備投資を想定するが、まずはステップ1の3年間で、船橋工場の建て替えや既存工場内でのライン新設など30億円前後の設備投資が必要とみる。このほか安定した供給体制の確立に向けて、賃借倉庫で神戸物流センター、新関東物流センターを新設する。

 ただ原材料価格の上昇は逆風だ。原材料費は全商品の仕入れ額ベースで、23年1月期に約3億5000万円増、さらに24年1月期に約8億5000万円増と、従来比で年間およそ12億円増えると見込む。生産の効率化に加えて、店舗でのデジタル技術の活用などで商品の品質や店舗でのサービスを維持したうえで、主要商品の値上げや、設計変更による原価低減も進める。さらに足元で赤字が縮小している子会社の鎌倉ニュージャーマンが黒字化することで、今後低下する営業利益率を回復させたい考えだ。

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