モロゾフ、26年1月期の売上高332億円目標 焼き菓子強化で今期比3%増収へ
- 2023/01/30
- 23:43
今後の中期経営計画では3年ごとにステップ1からステップ3まで9年間を想定。この間に中元・歳暮市場の縮小や地方・郊外などでの百貨店の閉店、不採算店の撤退など約30億円の減収要因があるとみる。これを乗り越えて売上高が増え、利益も上がる成長戦略として、焼き菓子の需要増に着目。まずはステップ1と位置付ける26年1月期までの3年間に、新ブランドの立ち上げなども含めて、焼き菓子の販売を26年1月までに現在に比べて15億円伸ばす。
背景には「ギフトの中心がバレンタインや中元・歳暮などの年中行事から、焼き菓子が好まれるパーソナルギフト(個人行事のギフト)に移行している」(山岡祥記副社長)ことがある。このため焼き菓子の生産体制も強化。ステップ1〜3の9年間には70億円超の設備投資を想定するが、まずはステップ1の3年間で、船橋工場の建て替えや既存工場内でのライン新設など30億円前後の設備投資が必要とみる。このほか安定した供給体制の確立に向けて、賃借倉庫で神戸物流センター、新関東物流センターを新設する。
ただ原材料価格の上昇は逆風だ。原材料費は全商品の仕入れ額ベースで、23年1月期に約3億5000万円増、さらに24年1月期に約8億5000万円増と、従来比で年間およそ12億円増えると見込む。生産の効率化に加えて、店舗でのデジタル技術の活用などで商品の品質や店舗でのサービスを維持したうえで、主要商品の値上げや、設計変更による原価低減も進める。さらに足元で赤字が縮小している子会社の鎌倉ニュージャーマンが黒字化することで、今後低下する営業利益率を回復させたい考えだ。
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