日銀神戸支店、景気判断「持ち直し」に上方修正 個人消費と生産の見方上げ

【神戸経済ニュース】日銀神戸支店が15日に発表した11月の管内金融経済概況では、兵庫県景気の基調判断を「持ち直している」に引き上げた。景気判断の上方修正は5月以来6カ月ぶり。個人消費と生産についての見方を、従来に比べて前進させた。物価が上昇する中でも、新型コロナウイルスの感染拡大で抑制されていた消費のペントアップ需要(繰越需要)が伸びている。中国・上海のロックダウン(都市封鎖)による物流混乱の影響も一巡し、生産に必要な部品の調達難も解消に向かっている。

 個人消費は引き続き「持ち直している」との見方だ。半導体不足の影響を受けていた乗用車の生産がやや改善し、乗用車新車登録台数が持ち直している。政府の観光振興策である「全国旅行支援」の実施などを背景に、県内観光地入込客数や、神戸市内主要ホテルの客室稼働率は持ち直している。スーパー販売額や家電販売額も引き続き堅調に推移している。個人消費は、新型コロナの影響が薄れていく情勢だ。

 生産は「増加している」と見ている。主要業種別にみると、「鉄鋼」こそ自動車生産のペースが鈍っているのを受けて弱含んでいるが、半導体不足が解消に向かいつつあることから、「はん用・生産用・業務用機械」は増加が明確になり、弱含んでいた「電気機械」も持ち直しの動きがみられるようになった。「化学」は引き続き高水準。海外景気は減速したとはいえ拡大が続いており、外需が好調だ。

 同日記者会見した日銀神戸支店の竜田博之支店長は、今後の景気動向を見極めるうえでは「まず賃金動向」に注目すると指摘。全国的には冬のボーナスが前年同期を上回る傾向だが、兵庫県内でも同様の動きになるか、さらに賃金水準の上昇である「ベア」につながるかが個人消費を左右する。次にウクライナ情勢など「海外の動向」も、原材料価格や部品の供給網(サプライチェーン)に影響する。そのうえ「感染症の動向」も依然として不透明だ。

 なかでも海外の動向は「不確実性が高い」とみている。①各国中銀がインフレ抑制を目的に速いペースで利上げを進めているため、経済成長・景気が犠牲になる可能性がある②ウクライナ情勢の動向次第では、エネルギー情勢の悪化で欧州経済が押し下げられる展開もあり得る③中国では都市封鎖の影響が再拡大しつつあり、中国経済の減速が世界経済を下押しする懸念もある。いずれの要因も「影響に注目しておきたい」と竜田支店長は話した。

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