川重、今期純利益3.6倍に上方修正 円安追い風・期末40円配に増額

20221110川重

【神戸経済ニュース】川崎重工業(7012)は10日、2023年3月期の連結純利益(国際会計基準)が前期比3.6倍の450億円になりそうだと発表した。従来予想の320億円から、今期2度目の上方修正だ。北米向けのアウトドア用4輪車などの販売が好調で「モーターサイクル&エンジン」部門が、円安進行もあって想定以上の収益になった。民間機向け航空エンジンの増収による「航空宇宙システム」部門の収支改善も寄与する。期末配当は40円と、従来予定20円から倍増。年間では前期比20円増配の70円(うち中間30円)の計画とした。

 売上高に相当する売上収益は15%増の1兆7200億円、おおよそ償却前の営業利益に当たる事業利益は2.5倍の760億円を見込む。従来予想は1兆6900億円、560億円だった。円安を受けて「航空宇宙システム」「精密機械・ロボット」「モーターサイクル&エンジン」の3部門で事業利益の予想を引き上げた。造船など「エネルギーソリューション&マリン」部門は持ち分法による投資利益が従来想定よりも増加する。

 業績予想の前提になる為替レートは、従来予想の売上高加重平均で1ドル=125円だった。4〜9月期の実績値が130円62銭だったことを考慮し、10月以降を140円と、円安・ドル高方向に見直した。

20221110川重セグメント

 同時に発表した2022年4〜9月期の連結決算は、純利益が前年同期比3.3倍の237億円だった。原材料価格やエネルギー価格の上昇に対して、価格転嫁が順調に進んだ。前年同期に中国の船舶事業で引当金を計上した反動による利益の増加も寄与した。売上収益は12%増の7597億円、事業利益は75%増の308億円だった。

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