ヒラキ、今期純利益42%減に下方修正 上期に物流混乱の影響が残る

20221108ヒラキ

【神戸経済ニュース】格安の靴を販売するヒラキ(3059)は8日、2023年3月期の連結純利益が前期比42%減の2億7000万円になりそうだと発表した。従来予想の4億3000万円から下方修正し、減益幅が拡大する。中国・上海で新型コロナウイルスの感染拡大を受けたロックダウン(都市封鎖)に伴う物流混乱の影響で、4〜6月期に通販向けの春夏物の商品の入荷が遅れた影響などが残る。店舗の改装効果などで下期の収益は従来予想を上回る見通しだが、補いきれない見通しだ。年間配当の20円(うち中間10円)は維持する。

 売上高は1%減の150億円、営業利益は40%減の4億1000万円を見込む。従来予想は156億円、6億4000万円だった。原材料価格の上昇と急速な円安で仕入れ価格が上昇したのも逆風。店舗では小幅ながら販売価格が上昇したこともあり、消費者の買い控えも起きやすい。一方で今月18日には総合店である岩岡店に「お菓子館」を新たに開設する改装の実施や、地元産野菜の拡充など品ぞろえ強化で挽回をめざす。

 同時に発表した22年4〜9月期の連結決算は、純利益が前年同期比59%減の1億3900万円だった。5月時点の会社予想である3億1000万円に届かなかった。通販向け春夏物の入荷遅れで、適切な販売の機会が得られなかった影響などが大きかった。売上高は7%減の72億円、営業利益は61%減の1億9400万円だった。

 あわせて自己保有分を除く発行済み株式数の1.03%に相当する5万株、5000万円を上限とした自社株買いを実施すると発表した。取得期間は10日〜23年1月31日で、東京証券取引所を通じて市場から買い付ける。

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