「コーヒーが神戸港を横断」ドローン輸送の実証実験が始まる 11月3日まで
- 2022/10/12
- 03:21
【神戸経済ニュース】ドローンの航路設計などを手掛けるTOMPLA(トンプラ、新潟市)は11日、出前館(2484)などと連携し、ドローンを使って飲み物を輸送する実証実験を始めた。神戸市中央区のハーバーランドにある「スターバックスコーヒー 神戸ハーバーランド umie MOSAIC 店」の飲み物を、対岸にあるポートアイランドの「しおさい公園」まで神戸港を横断してドローンで配達する。ドローン配送の特別な利用料はかからない。実証実験は11月3日までで、需要などを検証して商用化につなげる。(写真はしおさい公園からハーバーランドに飲み物を取りに向かうドローン)
今回の実証実験は兵庫県と外郭団体の新産業創造研究機構(NIRO)が2022年度の「ドローン社会実装促進実証事業」に採用した8件のうちの1つ。出前館のアプリを使って注文を受け付け、ドローンの遠隔操作と飲み物の積み込み・荷下ろしは吉富運輸(神戸市西区)が担当。想定する利用客は、しおさい公園に隣接する神戸学院大学の学生約6000人だ。ドローンの運航管理は日本コンピューターネット(大阪市北区)が担当した。
まずは1日に5便を運航。出前館のアプリがあれば誰でも利用できる。アプリでスターバックスコーヒーの飲み物を注文し、ドローンの着陸地点で受け取る。受け取る時刻はドローンの運航時刻に合わせて選ぶ。初日である11日は、午前10時半から注文の受け付けを始めたところ、午前11時すぎに5便すべての予約がいっぱいになった。ただ第1便の運航中にドローンが予定した経路を外れるトラブルがあり、第2便以降キャンセルになる便もあった。このほか強風などの場合は運航できず、予約がキャンセルになるという。
ただポートアイランドにはスターバックスの店舗がないだけでなく、飲食店も少ない。学食も混雑しているため、関係各社は一定の需要を見込んでいる。初日には全便が予約で埋まったことに、手応えを感じているという。12日以降も順調に需要を集めるようだら、1日に8便まで増便を検討する方針だ。TOMPLAや兵庫県などは今回の実証実験を控え「ドローンサミット」を開いた9月2日にデモを実施していた。
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