宮崎カーフェリー、新船2隻目「ろっこう」が10月4日就航 落ち着いた船内に
- 2022/09/29
- 16:09
【神戸経済ニュース】神戸港の新港第3突堤と宮崎港を結ぶ宮崎カーフェリー(宮崎市)は10月4日、新造船「フェリーろっこう」(1枚目の写真)を就航させる。4月に就航した「フェリーたかちほ」の同型船。就航初便は10月4日午後7時10分の神戸発を予定する。「フェリーろっこう」を現行船「こうべエキスプレス」と置き換えることで、宮崎カーフェリーは新型船の2隻で運航する体制が整う。営業運行を控えて宮崎カーフェリーは9月29日、神戸港・新港第3突堤の神戸三宮フェリーターミナルで「フェリーろっこう」の船内を報道機関などに公開した。
積載人員など船の大きさや機能は「フェリーたかちほ」とすべて同じだが、内装の色を変えた。宮崎ゆかりの船名である「たかちほ」がオレンジ色や黄緑色など、南国を感じさせる色を中心に配置したのに対し、神戸ゆかりの船名になった「ろっこう」では茶色やワインレッドといった落ち着いた色調で統一。神戸のおしゃれな街並みを意識したデザインにした。(2枚目の写真は「プレミアツイン」)
宮崎カーフェリーの担当者が「1カ所だけ、新たな機能が追加された」と説明するのは子供用の遊び場「キッズコーナー」だ。「たかちほ」では壁面にテレビを配置し、子供向けの映画などを放映している。だが「ろっこう」では大型のタッチパネルを設置(3枚目の写真)。チームラボ(東京都千代田区)が制作した「こびとが住まう黒板」を常設展示する。タッチパネルを見立てた「黒板」の中に現れる小人にタッチすると、画面の中の世界が変化していく。
10月4日の「ろっこう」就航をきっかけに、同船が発着する神戸三宮フェリーターミナルに新たに建設したランプウェー(5枚目の写真)の利用も開始する。現在は船首と船尾に1カ所ずつ、トラックや乗用車などの自動車が乗降するランプウェーを設けている。前後のランプウェーがそれぞれ1階の車室につながっており、これまで2階車室に向かうためには船内の自動車用通路で移動する必要があった。新たなランプウェーは2階車室に直接つながるため、自動車の乗降にかかる時間が大幅に短縮される。
「たかちほ」「ろっこう」とランプウェーの建設費用など合わせた総投資額は約170億円と巨額の投資になった。このうち40億円を宮崎県、5億円を宮崎市が拠出した。4月に新船を投入して以降「たかちほ」は人気を集め、同船が出航する日の神戸三宮フェリーターミナルは、にぎわいが目立つとの指摘も聞かれる。2隻体制が整うことで神戸〜宮崎の輸送量増強や、相互に観光が活発化することなど、投資に見合った成果が得られるよう一段と期待が高まりそうだ。
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