兵庫県内の各地域、観光誘客の作戦競う 「兵庫DC」全国販促会議でブース出展
- 2022/09/27
- 04:46
【神戸経済ニュース】兵庫県とJR西日本(9021)などJRグループが26日に開いた、2023年7〜9月に予定する大型観光キャンペーン「兵庫デスティネーションキャンペーン(兵庫DC)」に向けた「全国宣伝販売促進会議」では、兵庫県内の各地域ごとの食や観光などを、それぞれ地元の関係者がPRするブース出展のコーナーを開設した。各地域とも旅行会社などの関心を高めようと、趣向をこらして地元をアピールを競っていた。
「神戸」のブースでは、テーブルいっぱいにパンを並べてアピール。産地が県内に広く分布する神戸ビーフを取り上げるのは避けて、新型コロナウイルスの感染拡大前に人気が広がっていた「パン巡り」を意識させるPRを展開した(1枚目の写真)。リンゴのコンフィチュールと、神戸産のオリーブオイルを付けたパンの試食も配布。パンとともに神戸に根付いた外国文化や西洋風の生活様式なども感じさせた。神戸のパンにはドイツ系、フランス系の2つの流れがあることなども、パンフレットで紹介した。
「淡路」のブースはは淡路人形芝居(淡路人形浄瑠璃)の人形が出迎え、但馬牛(たじまうし)を最も多く育てる産地であることもアピールしていた(2枚目の写真左)。「北播磨」のブースでは、小野市の「播州そろばん」の簡単な製作体験で伝統工芸品をアピール(同右)。「阪神」は日本遺産になった日本酒「伊丹諸白と灘の生一本」を、神戸市内の蔵元も連携して前面に押し出す。
明石市・加古川市・高砂市などで構成する「東播磨」のブースでは、観光客が神戸から姫路まで移動する際、通過するだけにならないよう、「明石のたまごやき(たこ焼き、明石焼き)と、加古川のかつめし、高砂のにくてんといった地元のグルメで引き止める作戦」と担当者が話していた。「西播磨」ブースでは、同地域に多く残る戦国時代の山城跡にちなんで紙製で軽い甲冑(かっちゅう)の着用体験が目を引いたが、全国的に知名度があるそうめん「揖保乃糸」やしょうゆの産地とPRしていた。
全国宣伝販売促進会議の全体会終了後にはホテルの宴会場で、国内各地から神戸を訪れた観光関係者に対する歓迎パーティーを開催。兵庫県の斎藤元彦知事やJR西日本の長谷川一明社長らが鏡開きに臨み、来場者らに日本酒をふるまった。JR西日本の国弘正治神戸支社長はあいさつし、「新型コロナウイルスで傷んだ日本、世界を兵庫県から元気にするという意気込みで『兵庫テロワール旅』を盛り上げていきたい」と力を込めていた。
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