(解説)大小のドローンが勢ぞろい 国際フロンティア産業メッセ・9月1〜2日
- 2022/08/26
- 13:23
【神戸経済ニュース】9月1・2日に神戸国際展示場(神戸市中央区)で開催する西日本最大級の産業総合展示会「国際フロンティア産業メッセ2022」(主催・国際フロンティア産業メッセ実行委員会)には427社が出展する見通しだ。新型コロナウイルスによる行動制限がないこともあり、昨年(360社)の出展社数を約2割上回る。同時に内閣官房小型無人機等対策推進室などが主催する「第1回ドローンサミット」が開催されることもあり、各社の展示には大小さまざまなドローンが勢ぞろいする。(1枚目の写真は昨年の会場の様子)
川崎重工業(7012)は時速200ノット(およそ時速370キロ)をめざして開発している無人の垂直離着陸機(VTOL)である「K-RACER」(ケイレーサー、2枚目の写真中央=川重提供)を出展する。すでに貨物を輸送する実証実験などに成功しており、25年の実用化をめざす。従来は困難だった場所への輸送など、新たなサービスにつながる無人化・自律運航や遠隔化の技術はロボットにもつながる。川重はK-RACERにあわせて、配送・配膳などに利用するロボット「FORRO」(フォロ)も展示する計画だ。
第1回ドローンサミットの一環として9月1日の午後2時から、兵庫県、神戸市、北海道、福島県、三重県、長崎県、愛知県豊川市など東三河と、各自治体がそれぞれドローンを活用して行政課題の解決に取り組んだ例を紹介する。このうち兵庫県、神戸市、福島県、北海道庁、東三河は展示ブースへの出展も予定しており、パネルや映像などで各地域の取り組みを紹介する。このほか基調講演として同日午前11時から、ドローンを巡る各国の法制度や、国内外のドローンを活用する産業動向について、東京大学の鈴木真二特任教授と、千葉大学の野波健蔵名誉教授が講演する予定だ。
ドローン関連以外の展示では、神戸製鋼所(5406)が発売した日本初の製造過程での二酸化炭素(CO2)排出「実質ゼロ」の鋼材である「Kobenable Steel(コベナブル・スチール)」を出展。あわせて神鋼環境ソリューションの「水電解式水素発生装置(HHOC)」を中心としたハイブリッド型水素ガス供給システムも展示する。同システムは23年3月ごろから同社の高砂製作所(高砂市)で実施する計画だ。水素の活用をめぐっては9月2日午後1時からの、兵庫県の斎藤元彦知事と、神戸市の久元喜造市長による対談(司会は牧村実・新産業創造研究機構理事長)も注目されそう。
会場は神戸国際展示場1・2号館(3枚目の写真)。神戸ポートアイランド、ポートライナー市民広場駅すぐ。会期は9月1・2日の2日間で午前10時〜午後5時に開場する。両日で約1万人の来場を見込む。新型コロナウイルスの感染対策として会場内に入る際はマスク着用、手指消毒、検温が必要だ。体温が37.5度を超える場合は入場を断るとしている。
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