兵庫県のグリーンボンド、最速で9月起債へ JCRの評価取得・全国初20年債も

20220804兵庫県グリーンボンド

【神戸経済ニュース】兵庫県は3日、今年度に発行する兵庫県としては初めてのグリーンボンドの発行概要を発表した。年限は10年と20年の2本立てで各100億円の発行を予定。公募地方債として20年物のグリーンボンドを発行するのは国内で初めてだ。国際資本市場協会(ICMA)によるグリーンボンド原則などに準拠したとの評価を日本格付研究所(JCR)から取得した。起債の時期は最速で9月を予定。機関投資家向けに販売する。

 22年3月に定めた「ひょうごビジョン2050」では、2050年の兵庫県の姿を「誰もが希望を持って生きられる、一人ひとりの可能性が広がる『躍動する兵庫』」と位置付けた。SDGs(国連の持続的な開発目標)もめざす社会像に取り入れながら、施策を展開する方針だ。こうした兵庫県の姿勢をPRして、投資家にも積極的に兵庫県製に参加を促すのを目的に、グリーンボンドの発行決めた。

 発行に向けて「兵庫県グリーンボンド・フレームワーク」を作成。資金使途、資金管理、情報公開の方法などを定めた。下水汚泥の再利用、信号機や照明のLED化、治山・砂防・土砂対策、コウノトリの生育環境整備などを資金使途に挙げる。この枠組みについてJCRは、国際資本市場協会(ICMA)の「グリーンボンド原則2021」と、環境省「グリーンボンドガイドライン2022年版」への適合性について、「Green1(f)」と5段階で最上位の評価を示した。

 主幹事は両年限でみずほ証が事務を担当、10年債は野村、三菱UFJモルガン、大和が、20年債はSMBC日興、岡三、BNPパリバがそれぞれ共同で主幹事を務める。

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