神商会頭に神戸鋼の川崎特任顧問 家次会頭は退任へ・11月に正式決定

20220704家次会頭

【神戸経済ニュース】神戸商工会議所の家次恒会頭(シスメックス会長件社長、写真)は4日の定例記者会見で、2期目の任期を迎える11月に同氏が退任し、次期会長に前会長兼社長である川崎博也特任顧問(67)が内定したと発表した。家次会頭が同日開催した常議員会で説明したという。家次氏は、2017年に発覚した品質データ改ざん問題で「再発防止、信頼回復に努めてこられ、会社の業績も復調されたいま、川崎さんには神戸経済界のトップとして別のステージでもう一度奮い立ってもらいたい」と語った。

 副会頭は尾山基アシックス会長(71)、伊藤紀美子・田島社長(73)、国井総一郎ノーリツ会長(68)が留任し、吉井満隆バンドー化学会長(63)、高田厚・神戸土地建物社長(60)、浅野薫シスメックス専務(63)が新たに就任する。神戸鋼の森地高文氏、みなと銀の尾野俊二氏、小泉製麻の植村武雄氏は家次氏とともに退任する。事務局を取り仕切る専務理事は川崎重工業の出身である中林志郎氏が退任し、神戸鋼から出すことで調整を進めている。副会頭は本人の意向に加え、家次氏と川崎氏が相談して決めた。

 シスメックスの家次氏が会頭に就任するまで、1964年以降に川重か神戸鋼以外の出身者で神商の会頭を務めたのは、旧太陽銀と旧神戸銀が合併した旧太陽神戸銀(現在の三井住友銀)の初代頭取である石野信一だけだった。会頭を輩出する会社の幅がさらに広がることへの期待も一部で出ていたが、むしろ「副会頭を5期15年と長く務めたので、ぜひ会頭にと促された私が例外」と話していた。

 川崎氏は品質データ改ざん問題で、会長兼社長を引責辞任した経緯がある。引責した人物が経済界のトップにふさわしいのか、との質問には、「過去からの積み重ねを正していこうと、外に出していく姿勢が大事」指摘。川崎氏が不正を指示したわけでなく、むしろ不正を明らかにしたことに意があると強調した。

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