斎藤兵庫知事「人類共通の課題へ解決策を兵庫から発信」 25年の大阪万博で

20220614斎藤知事

【神戸経済ニュース】兵庫県の斎藤元彦知事(写真)は14日午前に開いた「『大阪・関西万博』ひょうご活性化推進本部」の終了後に報道機関の取材に応じ、2025年に大阪市で開催する国際博覧会(大阪・関西万博)をきっかけとした観光誘致の意義などについて話した。兵庫県内に展開し、観光資源などを万博のパビリオンと見立てる「ひょうごフィールドパビリオン」の考え方などについても改めて言及した。主なやりとりは以下の通り。

 ーーなぜ県として「ひょうごフィールドパビリオン」を展開するのか。

 「万博は多くの方々が関西を訪れる大きなイベントだ。その機会に多くの方々に兵庫県に足を運んでいただいて、兵庫県で作られた農林水産物や観光、震災からの復興の取り組みとか、街づくり、そうしたすばらしいものを知ってもらいたい。そして兵庫県のファンになってもらいたい。それで兵庫県で作られたものを買おうとか、兵庫県をもっと訪れようとか、兵庫県に住もうとか、そういう形で兵庫県に人や物や投資が集まってくるきっかけにしたい」

 「いま兵庫県に住んでいる人にも、兵庫県のすばらしさを再認識していただく機会になればと思う。万博後の人口減少対策や、活性化にもつながると考えている」

 ーー観光客や投資を呼び込み、経済を活性化したいということか。

 「そういうケースもあろうかと思う。農産物など兵庫県で作られた物を買っていただく機会にしたいという方にはぜひ、(フィールドパビリオンとして)手を挙げていただきたい。一方で、震災復興や街づくりといった取り組み自体を発信するということにも大きな意味があるだろう。産業の持続可能性や環境の問題など、人類共通のさまざまな課題があって、それに対してSDGs(国連の持続的な開発目標)の視点から、どういった取り組みが解決策になるのかといったことを、今回の万博を機会に兵庫から世界に向けて発信することが大事だ」

 ーー投資の呼び込みにも重要と思われる万博のテーマ「未来社会」は、ひょうごフィールドパビリオンにどう盛り込むのか。

 「(観光キャンペーン「兵庫テロワール旅」でコンテンツになっているような)すでに取り組んでいるSDGsに関することだけでなく、これから発展していくシーズ(種)も、ぜひこの機会に発掘をして、発信していきたい。農林水産業だけでなく医療・長寿の分野など、完成形になっていないけれど、面白そうなものも1つのパビリオンとして発信することもできるのではないかと考えている。実験としてやっていくものも、しっかり発信したい」

 ーー万博会場内に開設する「兵庫棟」では何をするのか。

 「兵庫棟のあり方は、今後スピード感を持って検討する。ひょうごフィールドパビリオンのいろんな取り組みを見てもらって、ワクワクする感じを伝えて、では兵庫県に行ってみようかという流れを作りたい」「ドバイ万博でやっていたように、プロジェクションマッピングを使ってイメージを作るのは面白いと思った。ビジュアルに訴えていきたい」

 ーー「『大阪・関西万博』ひょうご活性化推進本部」では、これから何をするのか。

 「ひょうごフィールドパビリオンをしっかり立ち上げていくことが大事だと思う。震災からの復興、農林水産業、観光など、いろんなテーマをどう発信していくかをコンテンツとして整理する。あわせて、万博の期間中にどのようなイベントをどういった形で開催して、お客さんに兵庫に来ていただくのか。その2つを決めていく場にする」

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