大阪万博、大阪メトロへの集中回避めざす 神戸から海路アクセスも検討

【神戸経済ニュース】2025年に開催する国際博覧会(大阪・関西万博)の運営主体である日本国際博覧会協会は9日、会場への来場者を円滑に輸送するための「来場者輸送基本方針」を発表した。会場付近まで延伸を予定する大阪メトロ中央線の輸送力増強で、来場者の41%を運ぶ。大阪府内の10カ所程度の鉄道駅と会場を結ぶシャトルバスで22%、自家用車・タクシー・団体バスの自動車で37%の来場者を輸送することで、大阪メトロへの来場者の集中をできるだけ回避。混雑率を150%以内に抑える。

 来場者は1日に28万5000人を想定。このうち11万8000人が大阪メトロを利用する計算だ。6両編成の電車を毎時24本程度運行する。シャトルバスには1台に50人が乗車し、1日に1250便で6万2500人を輸送する計画だ。自家用車は1日に1万9200台を想定し、尼崎市、舞洲、堺の臨海部に万博用の仮設駐車場を設定し、「パークアンドライドバス」で仮設駐車場と会場を結ぶ。団体用のバスは会場付近に専用駐車場を設定し、これを1日に810台が利用する想定だ。

 シャトルバスは関西国際空港、大阪国際(伊丹)空港、新大阪駅や大阪駅、桜島駅、なんば駅、中之島駅、上本町駅といった、空港や主要駅から運行したい考えだ。加えて大阪府内の主要都市や、京都や神戸など近畿圏の広域の都市から会場に直行するシャトルバスについても運行を検討する。さらに今回の輸送基本方針では輸送能力を計算に入れていないが、会場に海路で直接アクセスできる夢島北岸船着場の活用も検討する。現時点では神戸方面からの輸送や、尼崎や堺など自家用車用の駐車場からの輸送などが考えられる。

 詳しい輸送ルートは今秋にも決めたい考えだ。交通機関の分散だけでなく、入場できる時間帯を限ったチケットを販売するなどの「チケットコントロール」や、事前予約制による来場者の平準化もめざす。期間中には民間会社にテレワークに取り組むよう依頼して、鉄道の混雑を避ける必要があるとみている。加えて、入場口である西ゲートや東ゲートの混雑度合いをリアルタイムで配信するなど、これまでの博覧会になかった取り組みも進める。

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