神戸製鋼、初のCO2排出「実質ゼロ」鋼材を発売 削減した排出量「貯金」活用

2022051コベナブルスチール

【神戸経済ニュース】神戸製鋼所は17日、同社が開発した二酸化炭素(CO2)排出を抑制する製鉄技術によって貯まった排出量のクレジットを活用し、CO2排出量をゼロと計上できる鋼材「Kobenable Steel(コベナブル・スチール)」を発売すると発表した。加古川製鉄所と神戸線条工場で製造するすべての品種(薄板、厚板、線材・条鋼)で販売できる。今後、購入を希望する顧客との交渉に入るが、価格は従来の鋼材に加えてやや高くなる見通し。貯まった排出量を使って、CO2排出量実質ゼロの鋼材を発売するのは国内で初めて。(図はコベナブル・スチールのロゴマーク=神戸製鋼提供)

 鉄鉱石とともに子会社で製造する「還元鉄」を押し固めた原料「HBI」を高炉に投入することで、高炉で使うコークスの使用量を減らすことができ、その分のCO2排出量が減る。神戸製鋼は高炉での製造過程でCO2を約2〜4割削減して製鉄できる新技術として、2021年2月に発表していた。コベナブル・スチールは、この製鉄法で製造するのに加え、これまで同製鉄法で試験操業したことで第三者機関から認定を受けた排出削減量を、販売する鋼材に順次付与する。

 コベナブル・スチールの品種は2種類を設定。1トンあたりのCO2排出量を100%削減する「コベナブル・プレミア」と、同50%を削減(18年度の排出実績比)する「コベナブル・ハーフ」だ。顧客にとって短期的には、CO2排出量が通常どおりの鋼材に合わせて排出量クレジットを購入して、CO2排出量をオフセット(相殺)するのと同じ効果がある。だが神戸製鋼は、自社でCO2排出量を削減する取り組みが、中長期的に顧客の評価につながるとみて、コベナブル・スチールの拡大をめざす。

 購入した顧客には、英認証サービス会社であるDNVビジネス・アシュアランス・サービスが発行する証書と、神戸製鋼の「低CO2鋼材証明書」を渡す。神戸製鋼によると、幅広い業界の顧客から関心が高いという。ただ、実際にどの程度の需要があるかはこれから調査するため、現時点では価格や出荷数量などの目標を明らかにできないとしている。これまでの試験操業で削減したCO2排出量は、英DNVが2万1241トンを認定しており、コベナブル・スチールの販売はこれに見合った量の販売が可能になる。

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