川西倉庫、今期純利益9%減に 新倉庫稼働で増収も償却負担増

20220511川西倉庫

【神戸経済ニュース】神戸港や大阪港などで倉庫を展開する川西倉庫(9322)は11日、2023年3月期の連結純利益が前期比9%減の4億7500万円になりそうだと発表した。昨年11月に稼働した横浜港の新倉庫が通年寄与するため貨物取扱高が増加することから、やや増収を見込む。ただ同倉庫にかかる不動産取得税や、減価償却負担の増加が重荷になる。年間配当金は前期据え置きの14円(うち中間7円)を予定する。

 売上高に相当する営業収益は1%増の237億円、営業利益は11%減の7億円を見込む。前期に好調だった国際物流事業は取扱高の減少を予想する。国際物流事業のうち特に伸びの大きかった混載(フォワーダー)事業について川西二郎社長は「輸送需要はあるが、空きスペースが取りにくくなる可能性もある」と指摘。海上運賃も当面は高止まりを想定するが、「国際情勢が複雑に入り組んでいることもあり、今後の動向はきわめて読みにくい」とあって慎重にみている。

 中国・上海で新型コロナウイルスの感染拡大のため都市封鎖(ロックダウン)を実施した影響で、現在は混載事業のためのコンテナの空きスペースが比較的確保しやすい状況だ。ただ都市封鎖が解除されると「それまで中国に滞留していた北米行きの貨物が一斉に動き出し、日本から北米向けに何かを送ろうとしても、船に詰め込むスペースが取れなくなる事態も想定される」(川西社長)という。

 同時に発表した22年3月期の連結決算は、純利益が前の期比3%減の5億2300万円だった。前の期に特別利益として計上した、約7億円の営業所の譲渡に伴う受取補償金がなくなったのが響いた。営業収益は12%増の236億円、営業利益は68%増の7億8400万円だった。

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