駐日モンゴル大使「豊富な石炭の水素化で神戸と連携を」 久元市長を表敬訪問

20220322モンゴル大使

【神戸経済ニュース】ダンバダルジャー・バッチジャルガル駐日モンゴル大使(写真)は22日午前に久元喜造神戸市長を表敬訪問し、「モンゴルの豊富な石炭を水素に転用することで神戸と連携したい」と話した。バッチジャルガル大使は久元市長と面会後に川崎重工業(7012)を訪れることを明らかにしたうえで、水や不純物を含む石炭の一種である「褐炭(かったん)から水素を作る技術をモンゴルに導入できないかと、かねてモンゴル大使館から持ちかけている」と話していた。

 バッチジャルカル氏は二酸化炭素(CO2)の排出削減に向けた動きが世界的に強まる中で、同国ふ豊富な石炭を「どういうふうに効率的に使うかが課題になっている」と指摘。2021年夏に東京五輪の開会式出席のため同国のロブサンナムスライ・オユーンエルデネ首相が来日した際、大使館にも立ち寄り「水素を作ることに力を入れたいと、大使館に宿題を出した」という。バッチジャルカル氏は、川崎重工業やJパワー(9013)が中心になり、オーストラリアで褐炭から水素を作り、日本に運ぶ実証実験を実施したのをふまえて話した。

 褐炭から作った水素の輸入拠点や、水素発電施設などの施設用地を神戸市が提供したことや、水素の供給網を構築する構想があることなどを久元氏が話すと、バッチジャルガル氏は熱心に聞き入っていた。神戸市長の公用車に水素を燃料とする燃料電池車を導入するなど、水素の活用も進めていることも久元氏は話していた。

 バッチジャルガル氏は流暢な日本語で話した。早稲田大学(東京都新宿区)で修士課程を修了したほか、日銀で研修した経験もあるなど親日家。1995年の阪神淡路大震災が発生したのは、同氏が東京に滞在中のことだった。その後、2012年にモンゴルが大阪総領事館を開設すると初代の総領事に就いた。これまで神戸には何度となく足を運び、「友達も多く、親しみのある街」と話していた。

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コメント

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石炭から水素をつくられるっていったお話は初めて伺いましたが、そうすることで二酸化炭素を減らすことができるのでしたらすばらしいことだと思います。
国や産業界が力を合わせて頑張ってやっていって欲しいと願います。

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