神戸天然物化、医薬中間体と半導体材料の新工場 26年までに42億円を投入

【神戸経済ニュース】受託合成の神戸天然物化学(6568)は17日、2026年までに合計42億円を投入する設備投資計画を発表した。出雲第2工場(島根県出雲市)では品質管理棟を建設、出雲第1工場(同)では倉庫を建設する。さらに医薬中間体の製造設備と、半導体・ディスプレー材料の製造設備も建設を計画。操業3年後までに32人の追加雇用を見込む。出雲第2工場の品質管理棟は16日に着工した。

 出雲第2工場の品質管理棟は鉄骨造3階建てで、延べ床面積は772平方メートル。半導体材料、ディスプレー材料の品質管理・保証を強化し、試験機器と試験員を集約して作業効率を高めるのがねらい。投資額は約5億5000万円だ。出雲第1工場に建設する倉庫は、鉄骨造の平家で、延べ床面積は279平方メートルを予定する。生産量の増加で手狭になっていた倉庫を新設して、製造効率を向上する。投資額は約3億円を見込む。いずれも23年2〜3月に完成を予定する。

 これらに加えて、出雲第1工場と同第2工場の敷地内に、医薬中間体の製造設備と、半導体材料・ディスプレー材料の製造設備をそれぞれ建設する。残りの33億円強を投入する計画だが、仕様などは今後詰める。25〜26年の完成を想定する。17日付で島根県による「企業立地促進条例」の認定を受けたほか、雇用創出と地域産業の高度化などを目的として覚書を同社と島根県、出雲市の3者で結んだ。

 今回の投資計画の発表による22年3月期の連結業績への影響は軽微としている。今後は、今回の投資計画による業績への影響を、随時織り込んで業績予想を開示する方針だ。想定通り雇用の増加などにつながった場合、島根県の企業立地推進条例に基づく助成金を受け取る見通しだが、これについても必要に応じて開示する。

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