尾山アシックス会長、ロシア現法社長「ドバイに避難させる」 選手支援は継続方針

20220307尾山副会頭

【神戸経済ニュース】神戸商工会議所の副会頭として7日午後の定例記者会見に出席したアシックス(7936)の尾山基会長CEO(写真)は、ウクライナ情勢の影響について記者の質問に答え、「ロシアにある現地法人の日本人社長を(欧州時間)7日朝、ドバイに避難させる」と話した。日本から英ロンドンや独フランクフルトなど欧州主要都市への直行便は、ロシア上空を飛行できなくなったことなどから欠航が相次いでいるため。いまのところ日本との直行便が途絶えていないドバイに避難先を決めたという。

 加えて尾山氏は、ロシアの通貨ルーブルの価値が対ドルで半減したことから、同国の主要都市では工業製品の物価高騰が目立っていると指摘。4日現在ではモスクワなどの商店は通常通り営業しているというが、在庫がなくなれば「通常はフィンランドから(ロシアに)入れている」輸入品が入らなくなる公算だ。国際銀行間通信協会(SWIFT)からロシアの銀行を排除したのも、ロシアで輸入が難しくなる理由になるとみる。ルーブルを、SWIFTを使わず決済できる「人民元と交換したうえで、さらにドルやユーロに変換するコストに見合う価格で(ロシア国内で)販売できるものがどれだけあるか」。

 このためロシア国内では「経済、物価、生活などが、これからさらに厳しくなる」とみている。一方でアシックスではウクライナでもロシアでも、陸上やレスリングなどのスポーツ選手を支援してきた経緯がある。ウクライナの元棒高跳び選手である「(セルゲイ・)ブブカさんにメールを入れても返事がない状態」であるとはいえ、選手らにスポーツ用具の供給は継続する方針だ。「右・左、赤・白の旗は立てないようにしている」のが現状という。

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