中井ONEジャパン社長「状況改善を見通すの困難」 コンテナ不足など海上物流

20220213中井拓志社長

【神戸経済ニュース】日本郵船(9101)、商船三井(9104)、川崎汽船(9107)のコンテナ部門統合会社の日本法人であるオーシャンネットワークエクスプレスジャパン(ONEジャパン)の中井拓志社長(写真=神戸市が配信した動画より)は、神戸市が配信しているオンラインセミナー「神戸港物流セミナー2022」で講演して、現在のコンテナ不足や海上物流の逼迫について「状況改善を見通すのは非常に困難」との見方を示した。2020年夏に急速に延びた貨物量は現在も高止まりが続いており、海運会社だけの対応では間に合わないという。

 中井社長はオーシャンネットワークエクスプレスとして、コンテナ不足などに対して「できる限りの臨時船の手配」「23〜24年に2万4000個積み(20フィートコンテナ換算)の超大型の新造船6隻を投入」「21年前半に完了した通常コンテナ10%新造、冷凍冷蔵コンテナ9%新造」「空コンテナの回送の最大化」「荷主へのコンテナターミナルへの早期引き取り呼びかけによるターミナルへの負担軽減」「ターミナルとの協業による荷役効率の向上で、停泊時間短縮による遅延回復」と6つの施策で状況の改善に取り組んでいると説明した。

 一方で今後の見通しは「多くの不確定要素が関連している」と指摘。北米や欧州向けの荷動きが今後どうなるか、その背景としての新型コロナウイルス感染拡大が収束するかに注目しているという。新型コロナの影響は、各国港湾の混雑状況や、陸上インフラの動向にも現れるとの見方も示した。加えて、今年は7月に「米国西岸港湾労使交渉の年であり、その動向も注視していく必要がある」とも話した。そうした情報収集の成果や対応策の展開で、「全社一丸となって、1航海でも多く、(コンテナ)1本でも多く、輸送する所存」と話していた。

 「神戸港物流セミナー2022」は28日午後5時まで、神戸市イベント受付サイトから申し込むことで誰でも視聴することができる。

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