シスメックス、認知症の兆候を血液で把握 検査試薬を承認申請

【神戸経済ニュース】医療用検査機器のシスメックス(6869)は5日、アルツハイマー型認知症の原因物質とされるタンパク質「アミロイドベータ」が脳内にどれだけ蓄積されたかを微量の血液で調べる検査試薬について、製造販売承認を厚生労働省に申請したと発表した。申請は昨年12月28日に終えた。アミロイドベータが蓄積された状況を短時間で測定し、アルツハイマー病の兆候を見極める。エーザイ(4523)と共同で開発した。

 エーザイと米バイオジェンが開発し、米食品医薬品局(FDA)が6月に承認した「アデュカヌマブ」など、アミロイドベータを取り除いてアルツハイマー病を治療する動きが広がりつつある。このためアミロイドベータが脳内に蓄積されたか、簡単に把握する新たな方法が求められていた。陽電子放射断層撮影装置(PET)で脳内を撮影する方法では経済的に、脳髄液を抜き出して判断する方法では肉体的にと、いずれも現在の方法では患者への負担が大きいためだ。

 今回の試薬では、既に大学の研究室や病院の検査センターなどで使われているシスメックスの全自動免疫測定装置「HISCL-5000」「HISCL-800」を活用。微量の血液でアミロイドベータの蓄積状況の把握できるようになる。血液での検査結果次第で精密な検査を受けるきっかけにしたり、治療の効果を確認したりするのに使えるようになる見通しだ。承認・発売の時期や販売価格などは未定。

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