「住み続けたい豊かな地域を」 兵庫県JR大型キャンペーンで推進協議会を設立

20211218DC設立総会

【神戸経済ニュース】JR東日本(9020)やJR西日本(9021)などJRグループ6社が2023年夏の大型観光キャンペーン「デスティネーションキャンペーン」を兵庫県で実施するのを控え、兵庫県などはキャンペーンの推進協議会の設立総会を17日に開いた。総会では協議会の規約を決定し、会長に兵庫県の斎藤元彦知事を選んだうえで、キャンペーンのアドバイザリー・ボード(助言委員会)で座長を務める古田菜穂子氏が、観光キャンペーンの成功には「歴史や文化を丹念に見つめ直し、住民が誇りを持って住み続けたいと願う豊かな社会の実現」が欠かせないと提言した(写真)。

 提言を受けて斎藤知事は、地域社会の再発見を進言した提言内容が「知事になってやりたいと思っていたことと、まったく同じでびっくりした」と語った。14・15日に実施した「ワーケーション知事室」も、その一環だったという。「地場産業や食の素晴らしいプレーヤーの方が(県内各地)におられて、その方々の取り組みが廃棄物削減などSDGs(持続可能な開発目標)になっていたり、いろんな文化や歴史を反映していたりする」と斎藤氏は指摘。そうした伝統的な活動を25年に開催する国際博覧会である「万博のときに『フィールド・パビリオン』としていろんな人に見てもらいたいと思っていた」と語った。

 23年のキャンペーンでは、ワインの味を決める要素として、畑の自然条件や風土・歴史など土壌の個性などをまとめて「テロワール」と呼ぶことに着目。自然環境と歴史を背景とした食を楽しむ旅行を提供しようと「兵庫テロワール旅」をテーマに掲げる。県内で神戸、阪神、東播磨、北播磨、中播磨、西播磨、但馬、丹波、淡路の9地区で行事や体験ツアーなどを設定。観光列車の運転や特別クルーズ船の運行についてJR西日本などと調整する。東京や大阪で兵庫の「食」をテーマにしたプロモーション活動を展開しるほか「兵庫テロワール弁当」などで、兵庫県への関心を高めたい考えだ。

 22年7〜9月には1年前のプレキャンペーンを実施。22年9月26日には全国から旅行会社などを神戸ポートピアホテル(神戸市中央区)などに招いて、各地域の魅力や産品を紹介する「全国宣伝販売促進会議」を開催する。翌日から各地への視察旅行、現地での説明に入りたい考えだ。この日は推進協議会による事業や宣伝広告の費用として、兵庫県と県内市町が合計3億円を拠出することも決議して決めた。県と市町での負担の配分などを今後詰める。

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