(動画)乗客襲撃・放火への対応を訓練 神戸市営地下鉄と警察・消防が合同で



【神戸経済ニュース】神戸市営地下鉄では7日、東京都内を走行中の電車内で8月や10月に発生した、無差別的に乗客を襲う凶悪事件を受けて、同様の事件に対応する訓練を警察、消防と合同で実施した。6両編成の先頭車両に乗車した犯人の男が刃物で乗客1人を切りつけ、さらに可燃性の液体を車内まいて放火した想定だ。乗り合わせた乗客の役は神戸市交通局の職員が担当し、兵庫県警、神戸市消防局も合わせた3機関で車両11台、約90人が参加した。

 訓練は電車を西神中央駅の入れ換え用線路に移動させて、走行中の想定で午前10時ちょうどに始めた(動画)。犯人役の警察官が大きな声を上げながら、向かい側に座った男性に襲いかかった。乗り合わせた乗客らは2両目の車両に移動。途中で非常ボタンを押して、刃物を持って暴れる男がいると車掌に通報した。たまたま乗り合わせた想定である移動中の乗務員と、たまたま巡回中で車内にいた警察官が、犯人に刃物を下ろすよう説得を始めた。

 次の駅に到着する想定で電車を西神中央駅ホームまで移動し、車掌がドアを開けるとホーム上に待機していた捜査員らが電車に突入。あっという間に犯人役の男を取り押さえた。その後、被害者役の男性を救急隊が救出。続いて消防隊が車内の火を消化した。駅員らは乗客役の職員らを避難誘導した。警察に消防にと、物々しい雰囲気だったが、西神中央駅では駅員らが「ご安心ください、訓練です」と呼びかけ、実際の乗客らを気づかっていた。

 訓練は被害者を搬送するまでの14分間で終了した。訓練終了後に西神中央駅前のプレンティ広場に関係者が集まり、神戸西警察署長の仁科年正署長が「事件の発生を認知した後、乗客の避難誘導、犯人からの分離、犯人の逮捕、消化活動、被害者の救護と、各機関の連携で流れるように対応できた」と講評した。兵庫県警では「駅や列車の警戒を強化している」が、さらに「関係機関の連携で公共交通機関の安心安全を守りたい」と述べ、協力を求めた。

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