「お得で便利」が普及のカギに 神戸市「キャッシュレス」テーマに講演会

20190130キャッシュレス講演会

 神戸市は30日、同市内の商店街や小売店などを支援する「商店街・市場活性化フォーラム」の一環で「キャッシュレス決済」をテーマにした講演会を開催した。楽天でQRコードを使ったキャッシュレス決済「楽天ペイ」を担当する鈴木修氏を講師に招き、日本でキャッシュレス決済の普及が近隣諸国に比べて遅れている現状や、その背景について聞いた(写真)。鈴木氏はポイントサービスに加え、現金を持つ必要がなくなる「お得で便利」という点が普及のカギになっていると指摘した。

 鈴木氏は日本でキャッシュレス決済の普及が遅れた背景に、偽札が少なく現金に信頼度が高いことや、コンビニエンスストアにもATMが設置されるほどの治安の良さなどがあると話した。ただ今後は、すでに利用者数が伸びているネット通販とも共通した決済手段になる「QRコード決済」の普及が進むと予想。楽天ペイの楽天も含め、QRコード決済を提供する会社が増えていることもあり、使える小売店が増えれば消費者に浸透する可能性が高いと説明した。

 さらに訪日外国人観光客の多くはキャッシュレス決済を好むことが分かっており、訪日客を取り込むには導入が必須。国内的にも、消費税率引き上げに伴う政府の景気対策もあって特典を享受したいとの意向が強まる可能性が高いという。神戸では今年、サッカーJ1ヴィッセル神戸の試合時に、楽天がノエビアスタジアム神戸をキャッシュレス化することも改めて紹介した。

 講演会には商店街の関係者や小売店主ら約90人が参加。キャッシュレス決済の機器導入の検討に向け参考になったようだ。今年9月にはラグビーワールドカップ日本大会で、神戸でも4試合を開催。海外からの観戦客が見込まれるとあって、「キャッシュレス決済を導入するなら早めに決断しなくては」との声も聞かれた。

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