家次シスメックス会長兼社長「市場が悪化したわけでなく、競争にも負けていない」

20181107家次シスメックス会長兼社長

 シスメックスの家次恒会長兼社長(写真)は7日、大阪市内で開いた記者会見で、19年3月期の業績予想を下方修正したことについて「市場が悪化したわけでなく、競争にも負けていない」と強調。下方修正の主因になった検査機器の販売鈍化は、今後挽回できるとの見方を示した。中国で伸び悩みの一因になった「製品の不具合等はメーカーとしてリカバリー(復旧)し、下期には大丈夫になっている」と説明した。

 上期には以前から中国向けに販売していた免疫関連の検査機器で、新たな部品を導入したのをきっかけに検査数値が安定しないトラブルが発生。一時的に中国への出荷を停止した。このほか中国では血液検査で主力の血球計数(ヘマトロジー)分野でも、検査機器を安価で販売して検査試薬の利益で回収する販売方法ができなくなった影響で、検査機器の販売が減少した。総じて単価の高い検査機器の販売が伸び悩んだのが、通期予想の下方修正につながった。

 需要の減少が伸び悩みの原因ではないことから、家次氏は検査機器の販売停滞を「ちょっとインターバル(幕あい)」と表現。結果的に、株式市場の一部で警戒感が浮上しつつある、市場の成熟による同社の機器販売の鈍化ではないかとの見方を、けん制した形になった。

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