久元神戸市長「水素エネルギーと海洋産業の集積を模索」 医療に続く産業振興で

 神戸市の久元喜造市長は3日午後に東京都千代田区で開催した神戸市債のIR(投資家向け広報)説明会で、「医療産業に続く新たな産業として、水素エネルギーと海洋産業クラスター(集積)という形で、神戸の産業振興を図っていきたい」との方針を説明した。このうち海洋産業については「まだ模索段階」としながらも、北海油田開発の拠点である英アバディーン市との交流を紹介。「北海油田の開発に関係した企業や大学が神戸に関心を示している」とも話し、将来性に期待感を示した。

 神戸市は2015年に格付投資情報センター(R&I)が神戸市債を「ダブルAプラス(AA+)」に格上げするなど財政の健全化が進んだこともあり、積極的に都市の魅力を高める施策を通じて人口や税収の確保をねらう。神戸医療産業都市が18年で20周年を迎え、一定の成果を見込めるようになってきたこともあり、さらに新たな産業が神戸市に根付くよう支援する姿勢を強調した。

 水素エネルギーについては神戸市が川崎重工業と共同で神戸空港島に、液体水素の輸入拠点を開発する計画だ。ポートアイランド(神戸市中央区)では大林組と川重が水素と天然ガスを使う発電所を年内にも開設し、公共施設などに電力を供給する予定などもある。

 会場からは産業用地を取り扱う新都市整備事業会計について質問が出た。これに辻英之財政部長が同会計は「昨年度は16億円程度の黒字が出ており、今年度の黒字はこれを上回る見込み」と述べ、用地の売却が順調であることを説明した。続けて久元氏が神戸空港島の産業用地について「埋め立てから時間がたっておらず安定していない。わずかながら進んでいる沈下が止まり次第整備に入るが、そのころには神戸空港の利活用も進み、用地も(高く売れる)『売れごろ』になっている」との見通しを語った。

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