久元神戸市長、不適切補助金の問題で原因への言及なし 定例記者会見

20170413久元市長定例会見

 神戸市の久元喜造市長(写真=神戸市が公開した動画より)は13日の定例記者会見で、同市中央区の港島関連団体に対して不適切な補助金支出が相次いだ問題について「港島関連団体については神戸新聞による具体的な指摘があったため集中的に調査をして、調査結果を報告した」と述べた。なぜ港島関連団体だけに不適切な支出が相次いだのか、といった問題の原因については言及しなかった。

 他の地域団体で同様の不適切支出がなかったのかという点については「港島関連団体と同じ精度で調査報告を求めるのは酷な面もあると思うし、理解も得られにくいのではないか」と強調。調査の手間によって市民サービスへの影響が出る可能性を指摘した。「それぞれの局の判断で自主的に監査をしてもらうことにした」と説明した。

 一方で、「実質的に同一人物が責任者を務めている関連団体について補助金の問題が起きたことが、神戸新聞の報道によって正されたということについて、神戸市政に携わる者も反省しなくてはいけないのは事実」と述べた。対策としては市役所内の情報共有のあり方を見直すほか、現在はほぼ機能していない内部通報制度の改善などを挙げ、「ゴールデンウイーク明けのできるだけ早い時期に改善策を公表できるようにしたい」と説明した。

 補助金を不適切に増額した意思決定の過程や、交付した補助金が使われないままプールされた理由を解明しなければ納税者が納得しないのではないか、との趣旨の質問には「それはご意見として承るが、交付した補助金が(計画通り)完全に執行されないことは、神戸市に限らずあることだ」と述べた。

 港島関連団体に関する調査結果の報告書は、神戸市がホームページに掲載した。13日の定例記者会見は、不適切補助金に関する質問が相次いだことで1時間20分を超え、最近では異例の長さになった。

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