神戸製鋼株・川重株の下げ目立つ、新型肺炎で生産減への警戒も 神栄は大幅高

20191231神戸株ワッペン

 27日の東京株式市場では、神戸製鋼(5406)や川重(7012)の下げが目立った。終値は神戸鋼が前週末比20円(3.66%)安の526円、川重が同66円(2.84%)安の2255円だった。新型肺炎の感染拡大を背景に、中国政府は30日までとしていた春節(旧正月)の休暇を2月2日まで延長すると発表した。2月1〜2日は土日に当たるが、1月31日は平日で新たな休みになる。休日が追加されることで、工場などの不稼働日が増えて生産減にもつながりかねない、との警戒感も浮上したもようだ。

 一方で、両社とも日経平均株価の採用銘柄である点が、下げ幅を広げさせたとの見立てもある。27日は春節の休暇期間のため、アジアの株式市場で通常通り取引できたのがほぼ日本株だけだった。このため休み明けの急落を警戒して、現物のアジア株の下落による損失回避を目的とした海外投資家による保険つなぎの売りが、日経平均先物に集まりやすかった。これが日経平均株価の今年最大、約10カ月ぶりという大きな下落を促し、日経平均採用銘柄の下げを加速させた面もあったとみられる。

 日経平均先物3月物の日中取引の取引高は5万5833枚と、前週末24日(2万3843枚)から大きく膨らんだ。

 半面、神栄(3004)は大幅高。前週末24日は利益確定の売りに押されたが、新型肺炎の感染拡大が注目されたことで買い直された。終値は前週末比38円(4.80%)高の830円と、この日の高値引け。空気清浄機への関心が高まれば、部品(ホコリセンサー)を供給する同社に恩恵があるとの見方が改めて買いを誘った。中国での血液検査の需要増などに関心が向かったシスメックス(6869)株も上昇し、終値は35円(0.44%)高の7975円だった。

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