ゴルフ・ラグビー・ボウリング・マラソンで討論会 神商スポーツ懇話会でセミナー
- 2019/10/16
- 00:47
神戸商工会議所の神戸スポーツ産業懇話会が15日に開催した第6回特別公開セミナーでは、日本では神戸を起点に普及するなど神戸ゆかりのスポーツであるゴルフ、ラグビー、ボウリング、マラソンの4種目の関係者による、今後のスポーツ振興に向けた取り組みについて討論会を開いた。各競技とも地域に根ざした活動や、健康作りに向けた取り組みで、競技人口やファン人口の拡大をめざしている現状を報告した。討論会にはスポーツに関連する企業の担当者など約50人が参加した。
幅広い競技人口を獲得するうえでは、ボウリング場「グランド六甲」(神戸市灘区)の波多達也代表取締役が、シニア専用の料金を設定することなどで「ボウリング場で人と会って、あとでお茶を飲むといった、出かけるきっかけとしてボウリングを選んでもらえないか、ということで動いている」と話していた。
天理大学専任講師で神戸マラソンの初代女子優勝者である上谷聡子氏は、「福利厚生などで事業所のランニング講座を開設することで、講座への参加が仕事に区切りを作るきっかけにもなっている」と指摘。企業がスポーツを取り入れることで、働き方改革などにも寄与する可能性に言及した。
一方で、日本最古のゴルフ場である神戸ゴルフ倶楽部(神戸市灘区)では、ゴルフバッグに取り付ける紙の名札に「神戸タータン」のデザインを採用。池戸秀行支配人は「さらに神戸らしいゴルフグッズも作ることができれば」と話し、神戸らしさを生かした振興策を模索していると明かす。
兵庫県ラグビーフットボール協会の中島誠一郎書記長は、「ファッションショーのイベントに神戸製鋼の選手を登場させるなど、ラグビー選手を露出させようという取り組みも神戸市と一緒に進めている」と述べ、女性ファンの獲得もめざした幅広いPRの取り組みを紹介した。
討論会の司会は神戸新聞社(神戸市中央区)の陳友昱・運動部長が務めた。討論会を受けて、神戸スポーツ産業懇話会の代表世話人を務める流通科学大学の山口泰雄・特任教授は、ここ数年で見て「4種目とも競技人口は増えていないという現状もある」と指摘。神戸ならではのスポーツ振興策として「グルメ、ファッション、ジャズ、インターナショナルという神戸の特徴的な文化と、もっと連携できるのでないか」との見方を話していた。(写真は討論会の様子、左から上谷氏、波多氏、中島氏、池戸氏、陳氏)
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