兵庫県の労働人口、5年で4万4000人減 団塊世代の退職で・兵庫県版「経済白書」

 団塊世代の退職を主因に、この5年間で兵庫県の労働人口が約4万4000人減少--。兵庫県は5日、昨年から公表を始めた「ひょうご経済・雇用白書」の2016年度の内容を公表。深刻化しつつある労働力不足の現状を「特集」として取り上げた。足元では新規求人数の増加に対して新規求職者は減っており、経営課題に人手不足を挙げる昼食企業がこのところ増えているという。

 求職者数と求人数の比率を示す有効求人倍率は2010年から上昇が目立ち、最新の16年8月に1.15倍まで上昇。バブル経済の際に付けたピークの1.11倍を上回る求人超過が続いている。求職者の住所と求職地とのズレを補正すれば、これは1.25倍にまで高まると指摘(グラフ=兵庫県の説明資料より)。企業にとっては人材に逼迫(ひっぱく)感が出ているのは統計にも表れている。

20161005兵庫県版経済白書グラフ

 人手不足の最大の理由に、人口減少と高齢化に伴う退職のため労働人口が減少していることを挙げた。10年と15年の比較では、高齢者や女性の就業が増えて約8万5151人の労働人口が増えた。だが人口減少によって約5万5125人、団塊世代の退職を主因とする高齢化によって7万3743人減り、差し引きで兵庫県の労働人口は4万3717人(約3.4%)減った計算になる。

 もともと低かった高齢者や女性の就業率は5年前に比べて上昇したが、依然として全国平均を下回る。多様な人材の活用を促進するのも課題だと指摘した。一方で求職と求人のミスマッチも人手不足の要因になっているという。職種別に見ると事務職の求職がほぼ一貫して求人を大幅に上回るのに対し、介護や保育、生産工程、建設などで求人が求職を上回る状況が定着している。

 5日午後の定例記者会見で兵庫県の井戸敏三知事は、訪日外国人観光客の増加で需要が増えている接客・給仕の職種も慢性的な人手不足に陥っている点についても「かなり厳しい」と言及。サービスの水準を維持したまま業務の簡素化を促すことなどに加え、人材確保に向け「遠目で見る限り(労働条件の悪い)3K職場みたいに思われているようだが、喜びが直接に反映される職場だということを体験してもらはなくては」と話し、インターンシップ(職場体験)などを積極化する方針を改めて述べた。
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