(動画)過去最高値の1031万円で落札 「名誉賞」の但馬牛、兵庫県畜産共進会
- 2018/10/28
- 18:16
全国農業協同組合連合会兵庫県本部(JA全農兵庫)が28日に開催した但馬牛の品評会「兵庫県畜産共進会」の第100回記念大会では、午前の審査で今年の肉牛のチャンピオンである「名誉賞」を獲得した牛が、午後の競(せ)り市で1031万円で落札された。落札価格は過去最高値を付けた。名誉賞を獲得したのは養父市の太田克典氏が肥育した去勢牛「芳丸」。落札したのはレストランのモーリヤ(神戸市中央区)だった。
兵庫県畜産共進会は1909年(明治42年)に第1回が開かれた牛の品評会。県内各地で年に1回、開催しており、今年は神戸市北区の「道の駅 神戸フルーツフラワーパーク大沢」が会場になった。午前中に審査会、午後に競り市を開催する形式だ。毎年、各地の予選を勝ち抜いた最高級の但馬牛が出品されることから食肉関係者の間で注目度が高く、名誉賞を獲得した肉牛は高値で競り落とされる。今回の落札価格は、消費税込みでは1113万円になる。
これまでの過去最高は2006年の第88回で付けた、1000万1000円だった。今回はこれを大幅に上回る高値。「芳丸」のせりは500万円からスタートしたが、あっという間に700万円まで買い気配が切り上がった。その後800万円台での攻防が少し続いたが、すぐに900万円、1000万円と価格が釣り上がった。さらに1000円の呼び値で1031万円まで価格が上がったところで売り値が決まった。
高値の背景には国内外の好景気や、世界的な和食ブームを背景に、和牛全般の価格が高騰していることがある。とりわけ但馬牛から取れる肉で一定の基準を満たした「神戸ビーフ」の価格が高騰している。この日は雌雄合わせて64頭の肉牛が出品され、国内のバイヤーだけでなく、米国や英国のバイヤーらも相次いで落札していた。
表彰式で神戸市の久元喜造市長はあいさつし「海外で神戸市をプレゼンテーションするときに神戸ビーフのスライドを見せて紹介すると、ほぼ100%どよめきが起きる」と話し、神戸ビーフさらなるブランド価値向上に期待感を示した。
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