川重、韓国で世界最大のセメント排熱発電設備 5日に運転開始

20181015川重セメント排熱発電設備

 川崎重工業は15日、韓国セメント大手の双龍(サンヨン)セメントから受注した排熱発電設備(写真=川重提供)が完成したと発表した。双龍セメントの東海工場(韓国の江原道東海市)に建設。最大出力は43.5メガワットで、セメント製造時の排熱による発電設備としては世界最大出力になるという。5日に営業運転を開始した。

 セメントの焼成工程で発生する排ガスの熱を発電に利用する。設備は排熱回収ボイラー10缶と蒸気タービン発電設備1基などで構成。川重は発電設備全体の設計・調整や排熱回収ボイラ、蒸気タービン、制御装置などを提供。試運転の技術指導なども担当した。工場全体の電力消費量の約30%を賄うことができるようになる。年間約17万トンの二酸化炭素(CO2)削減にもなるという。

 当初は19年春の稼働を予定したが、工事が順調に進み、完成が早まった。川重はこれまで世界で約250件のセメント排熱発電設備を納入し、このうち国内が13件という。今回を含めて韓国での実績は4件になった。川重によると今期の業績予想には織り込み済み。

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