川重、同社最大出力のガスタービンで発電施設を初受注 鹿島南共同発電から
- 2018/08/20
- 16:26
川崎重工業は20日、同社製のガスタービンでは出力が最も大きい高効率の機種「L30A」(写真=川重提供)を使った発電所の建設工事を初めて受注したと発表した。これまでも発電施設向けに「L30A」を出荷してきた実績はあるが、同機種によるガスと蒸気を使ったコンバインドサイクル方式の発電所の建設を受注したのは初めて。
茨城県神栖市の鹿島東部コンビナート周辺で、工場に電気と蒸気を供給する鹿島南共同発電(茨城県神栖市)から受注した。受注額は非公開。発電施設全体の設計や蒸気タービン、排熱回収ボイラーの供給、据え付けおよび土木工事など一切を請け負って引き渡す。総発電出力107メガワット。2020年夏ごろに運転開始を予定している。
コンバインドサイクル発電とは、ガスタービンと蒸気タービンを組み合わせた二重の発電方式だ。燃料を燃やして発生したガスの圧力でガスタービンを回転させて発電。そのガスの余熱で水を沸騰させ、蒸気タービンを回転させることでも発電する。今回の発電所ではガスタービン「L30A」3基によって97メガワット、蒸気タービンで10メガワットをそれぞれ発電する計画だ。
川重は今回の受注について、エネルギー関連事業の強化を目的として、4月に実施した組織再編の「成果」としている。同社は4月に、エネルギー機器の開発、設計、製造を手掛ける部門と、プラント建設部門を統合していた。
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