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(解説)神戸空港「1日1往復増枠、国際線に割り当て」で暫定合意できないか

20180416神戸空港のスカイマーク機

 関西経済連合会(会長・松本正義住友電気工業会長)は、同団体が事務局を務める「関西3空港懇談会」を早急に開催し、1日30往復の運航便数制限がある神戸空港について「1日あたり1往復を増枠し、スカイマークの国際線に割り当てる」ということで暫定的に合意するべきだ。兵庫県や神戸市の財界、行政も3空港懇の即時開催に向け、積極的に働きかける必要がある。航空の面から少しでも、東京への一極集中を解消する流れを作るのがねらいだ。(上の写真は神戸空港に駐機中のスカイマーク機=資料)

 神戸空港を関西の拠点としているスカイマークは、2019年内にも同社としては初めてになる国際定期便の運航を計画している。行き先は、米デルタ航空が撤退して日本からの直行便がなくなり、現地からの要請が強いサイパン、パラオ便になる見通しという。問題は、現地に向けて出発する日本の空港がどこか、という点だ。スカイマークの佐山展生会長(下の写真)は11日午後、大丸神戸店(神戸市中央区)での講演で「成田(国際空港)からになるだろう」との見通しを話していた。

 もともとデルタ航空はサイパンと成田を結んでいたので、成田発の発着枠が確保しやすいという事情はありそうだ。ただ同社には現在、国内線だけの運航で採算が厳しい成田便はない。本来は同社が拠点(ハブ)空港としている羽田か神戸から海外に出発するのが効率的だ。だが羽田は発着枠に余裕がない。そして「残念ながら神戸から海外へは飛べない」(佐山氏=11日午後)。そこで消去法的に、デルタの成田を引き継ぐということになるようだ。

20180811スカイマーク佐山会長

 となると神戸から国際線でサイパン・パラオに出発できるとなれば、スカイマークの運行効率は向上し、神戸空港の利用効率も高まり、一挙両得ではないか。しかも日本からの直行便がないサイパン方面となると、関西国際空港から出発する既存の国際線とも競合しない。加えて11日に佐山氏は、競争が激しい香港便や上海便に積極的に参入するつもりはないと強調。スカイマークが神戸発で国際線を運航したとしても、関西3空港の中での関西国際空港の地位低下にはつながるとは考えにくい。
 
 国土交通省は神戸空港の運用規制について、地元の合意次第と繰り返している。2019年にスカイマーク初の国際定期便を関西3空港から出発させるには、3空港懇の開催を急ぐ必要があるだろう。現在の1日30往復、国内線のみという枠組みを少し変更するだけで、東京にはない関西発の国際線ネットワークが広がる。経済の東京一極集中が止まらない中で、過去の経緯を理由に見えているゴールをあえて見逃すほど、関西経済に余裕はないはずだ。(神戸経済ニュース 山本学)

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