松下康雄・元日銀総裁が死去 任期中に阪神淡路大震災、旧太陽神戸銀行で頭取

 日銀は25日、1994年12月から98年3月まで総裁を務めた松下康雄氏が20日に死去したと発表した。92歳だった。松下氏は26年1月1日生まれ。神戸一中(現在の神戸高)出身で、東大法学部を経て50年に大蔵省(現財務省)入省した。82年に大蔵事務次官。退任後の87年に旧太陽神戸銀(現在の三井住友銀)の頭取に就くと、旧三井銀との合併を実現。旧さくら銀行(合併当初は太陽神戸三井銀行)を誕生させた。

 日銀総裁としてはバブル経済崩壊後の利下げ局面で、厳しい金融政策運営を迫られた。1ドル=79円70銭といった超円高や、金融機関の不良債権問題などに対応した。任期中の95年1月に出身地である神戸市を震源域とする阪神淡路大震災が発生。同8月には戦後初の銀行破綻である兵庫銀行の経営破綻にも直面した。98年に大蔵省接待汚職事件が発覚し、福井俊彦副総裁とともに引責辞任した。

 葬儀は近親者のみで執り行ったという。

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